プロシンガーで7月18日に弘明寺観音でコンサートを行った 矢口 早苗さん 南区出身 42歳
愛と温もりのステージを
○…生まれ育った南区の弘明寺観音でジャズコンサートを開いた。「歴史あるお寺で歌わせていただき幸せな気持ちでいっぱいだった」と集まってくれたファンや地域の人々にまずは感謝の言葉を述べる。今年は「南区桜まつり」のぼんぼり点灯式で歌を披露。区内の老人ホームや障害者施設でボランティアステージを設けるなど、地元で精力的に活動する。「主役は見てくれるお客様。一緒に音を楽しみたい」という。
〇…日本舞踊家家元の生まれで物心ついたころから歌うことが大好きだった。大岡小に通い、中学校では合唱部に所属。その後は独学で歌の技術を磨いていく。14年前、母をがんで亡くした後に励ましてくれた友人とカラオケに行ったことがきっかけで、ラジオ日本の関係者からスカウトされた。ラジオ番組初出演の日は、母が亡くなってから1年の命日だった。「運命を感じた」と振り返る。
〇…”エレキの神様”と呼ばれる寺内タケシ氏の下でプロ歌手として活動した。全国で開かれる音楽フェスやカントリー・ミュージックのイベントなどにも多数出演する。オリジナル曲は設けず、昭和の歌や「伊勢佐木町ブルース」「港の見える丘」などの横浜ゆかりの曲にアレンジを加えて披露することもある。音楽のテーマは”愛”で、「聞いてくれたすべての人を幸せにしたい」と願う。
〇…夏の風物詩「南まつり」や地域の盆踊りでは、母が生前に作った振付が今でも多くの地元住民に親しまれている。「小さな子どもが母の振付で躍っている姿を見ると本当に嬉しい」と優しく笑う。心が温かくなる場所が好きだと言い、「あったかい温もりがある南区の床屋さんで毎回髪を切っている」という一面も。自宅では4匹の猫を飼うなど動物好きで、ここでも温もりに包まれている。「目の前にあるものを大切にすれば世の中が平和になる」。地元愛と温もりを胸にステージに立ち続ける。
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