25周年を迎えたパシフィコ横浜(株式会社横浜国際平和会議場)の社長を務める 鈴木 隆さん 南区出身 65歳
市民に身近な存在に
〇…「これまで支えてくれたお客様、施設を作り上げてきた先人、地域の方のおかげです」。みなとみらいのパシフィコ横浜が25周年を迎え、真っ先に出たのは感謝の言葉。会議、展示、宿泊を一括して行える複合型の国内MICE施設として、国際会議の開催件数は12年間全国1位。日本最大級の国際会議場として経済効果を生み出し、横浜の発展に貢献する一方、国際会議の市民ボランティアの活躍も大きく、街との連携なくしては語れないという。
○…南区出身。南が丘中、緑ヶ丘高、横浜国大卒業後、横浜市に入庁。以来40年間、子育てや地域福祉の分野で活躍。看護師で夜勤のある妻に代わり、3人の息子の面倒を見ることも多く、行政サービスの必要性を身に染みて感じていた。「残業なんてできない。当時は共働きの支援もなく、保育園にも入れなかったんだから」。積極的に地域のニーズを吸い上げ、地域子育て支援拠点や放課後キッズクラブを作るなど、市民と行政の橋渡し役に。副市長時代には「待機児童ゼロ」にも貢献。行政サービスの窓口になる交流拠点として打ち出した地域ケアプラザ構想など、前例がなかった数々の提案に反対意見も多かったが、革新的に風穴を開けてきた。「制度がないからこそ、やるんだ」と、朗らかな語り口調の中にも熱い一面をのぞかせる。
○…15年前から趣味で習い始めた油絵は、今では展覧会で入賞する腕前に。「大した賞じゃないんだけど、国立美術館に自分の絵が飾られているのを見たいと思って」と照れ笑い。旅先には必ず小型の水彩画セットを持ち歩き、思い出の風景を描く。
○…著名人の講演会など一般向けのイベントも多く、「市民にもぜひ施設を利用してもらいたい」と力を込める。隣接地区に新たなMICE施設の整備計画もあり、環境配慮や地域連携のさらなる強化を目指す。「これからも街と共に発展するパシフィコでありたい」
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