六ツ川四丁目町内会の住民らが中心となって活動する団体「子どもふれあい体験スクール」(武藤博之会長)が8月27日、28日の2日間、六ツ川四丁目公園で「防災訓練体験キャンプ」を行った。参加者は水道局や消防署職員の協力を得て、大規模災害時の給水などを体験。公園内に張ったテントで宿泊し、大人と子どもが災害時の行動について一緒に学ぶことで地域の絆を育んだ。
世代交流で愛着醸成
同団体は六ツ川四丁目町内会(635世帯)と地元のサッカーチーム「ポットレーロFC」(塩澤次郎代表)が中心となって今年度設立された。
同町内会では約30年続く夏祭りが子どもと大人が集まるイベントとして定着しているものの、そのほかに異世代が交流する機会が少なかった。子ども参加型の企画を定期的に行うことで、保護者を巻き込みながら若い世代に”地元愛”を深めてもらい、これからの地域活動を担う人材を育成するなどの狙いがある。
活動は地域の課題解決に取り組む団体として区の評価を受け、「みなみ・ちからアップ補助金」が交付されている。
取り組みの第一弾となる防災キャンプ企画には六つ川西小の児童など35人の子どもが参加。災害時に公園の水道が使えなくなったことを想定し、水道局が協力して給水車が用意された。子どもがペットボトルに水を入れて指定場所まで運ぶ備蓄体験を行ったほか、飯ごうで米を炊き、夕食を作った。六つ川西小4年の番場柊介君は「家でも水を備蓄したい」と話した。
取り組みの輪広げる
参加者は公園に張った9つのテントで一夜を過ごした後、2日目は六ツ川消防出張所の協力で消火器の使い方を学ぶ訓練や起震車による地震体験などが実施された。南区役所担当者によると、地域の公園で防災について学ぶ宿泊型の取り組みは珍しいという。
同団体代表で六ツ川四丁目町内会会長の武藤さんは六つ川西小地域防災拠点の委員長を務めており、「周辺町内会と協力した防災体験キャンプを実施できたら」と展望を語った。
今後は漁船に乗って漁師の仕事を体験する企画、ウォーキングイベントなども計画されている。子どもが楽しめる体験型企画で取り組みの輪を広げ、地域の絆を強めていく。
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