清水ヶ丘にある県立横浜清陵総合高等学校が4月から、「横浜清陵高等学校」に校名を変更し、新校としてスタートを切った。学科は2016年度生までは総合学科、17年度生から普通科になり、17年度、18年度の2年間は総合学科と普通科が併置する。改革により、必履修科目の授業増や生徒が希望する進路などによって効果的に学力を育成する「文・理コース」を設けるなど、「進学に重点を置いた学校」を基本にした指導展開を目指す。
同校は2004年に清水ヶ丘高校と大岡高校が統合し、総合学科に改編されて開校。総合高校として13年の歴史を築いた。今回の普通科への改編、校名変更は県立高校改革実施計画に基づくもの。学校名と学科表示に食い違いが生じることから、名称変更された。
総合学科は、普通科と専門科の幅広い選択科目の中から、生徒が将来の進路を考えて科目を選択できる特徴がある。豊富な選択肢で生徒の将来への視野を広げることなどが期待できるが、大学・短大などへの進学向けの教育課程が普通科と比べて少ないのが一般的だ。
同校卒業生の大学・短大進学率は07年の51%から16年は76%に増加。進学希望の生徒が増えたことや学習ニーズに対応し、単位制普通科に改編された。
これまで1年次のみの必履修科目だった国語、数学、英語を2年、3年次まで継続するほか、1年、2年次は基礎学力育成のため、文科省が定める学習指導要領の必須科目を多く設ける。
必要単位数が増
授業は週4日が50分×6コマで、もう1日は7コマとする。2年次からは文系、理系のコース制を導入するなどし、生徒の関心や進路に合わせ、発展的な学力向上を目指す科目を設ける。卒業必要単位数は、これまでの74単位以上から82単位以上に増やす。
同校はこれまでの総合学科の中で「産業社会と人間」「コミュニケーション」「知の創造」などの科目を設け、独自の教育プログラムを展開してきた。新校になり、これまでの総合学科にあった複数の科目がなくなるが、「総合的な学習の時間」を設けるなどし、同学科で培ったキャリア教育のノウハウを生徒に伝え、コミュニケーション・プレゼンテーション能力の育成を図る。
新校では「進学に重点を置いた学校」を基本的なコンセプトに据え、これまで以上に卒業生の進学率を高めたいという。
改革に注目集まる
今回の改編は中学生や保護者らの注目を集め、昨年実施された学校説明会には約800人が出席した。
今年度は278人の”一期生”が入学。ある男子生徒は「大学進学に力を入れていて、先輩も明るく楽しそうにしていた。勉強と部活動を両立し、楽しい高校生活を送りたい」という。
田中顯治校長は、「生徒と保護者、教職員が一体となり、新しい学校づくりに向かっていきたい」とコメントした。
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