市立南中学校(西嘉之校長・生徒数608人)が今年で創立70周年を迎え、6月17日に式典や祝賀会などの記念行事が行われた。生徒が合唱や和太鼓演奏などで盛り上げ、式典には地元住民ら約200人が出席。同校のシンボルであるアジサイが見頃を迎える中、記念の年をみんなで祝った。
同校は戦後復興の最中の1947年に開校。当初は横浜商業高校の校舎を間借りして授業を行い、2年後に現在の地に校舎を移転。62年には61クラス、3010人の生徒が在籍した。これまで2万4812人の生徒が同校を巣立っている。
17日は全校生徒が校庭で「ふるさと」などを合唱。和太鼓部が70周年を記念して作った楽曲「南風」を披露したほか、吹奏楽部の美しい音色が校内を包み込み、節目の年を彩った。
その後の式典には周辺地区の町内会長をはじめ、地元住民や大木節裕区長など約200人が出席。70周年事業実行委員会の赤見一雄委員長は、通常、秋頃に開催される記念行事を、西校長からの発案で南中のシンボルであるアジサイが見頃を迎える季節にしたエピソードを話した。赤見委員長は「みなさんの支えがあって南中がある。これからも生徒を見守ってほしい」とあいさつした。
花育て地域交流
同校は校内緑化を進めようと、10年以上前から園芸部の生徒を中心にアジサイを栽培。2010年度には「全日本学校関係緑化コンクール」で第2位の評価にあたる準特選に輝いた。
その後は部員の減少などもあり、生徒だけでアジサイを育てることが難しい時もあったが、六ツ川の住民有志らが「南中あじさい咲かせ隊」を結成し、活動をサポート。生徒と「咲かせ隊」のメンバーがこども植物園、アジサイを「市の花」にする相模原市などに行き、専門家から正しい栽培方法を学ぶなどしている。
「咲かせ隊」の山之城金三さんは「活動を通じて生徒と顔見知りになり、普段からあいさつを交わすようになった」と交流を喜ぶ。
今後、同校は記念事業として、京浜急行のガード下に美術部の生徒が壁画を描くほか、秋には全校でステンドグラスを作り、校舎の窓に飾って点灯するなどの取り組みを計画している。西校長は「どんな思いで南中ができたのか再確認できる年。良いことを継承しながら、次の80年に向けたスタートを切りたい」とした。
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