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保土ケ谷区版 公開:2011年6月30日 エリアトップへ

市民参加型の科学イベントを主催する横浜国大教授 根上 生也さん 保土ケ谷区在住 54歳

公開:2011年6月30日

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地域と大学の橋渡し役を

 ○…ケーキやお茶を楽しみながら、参加者が自由に科学を語る―。欧米で始まった”サイエンスカフェ”を、いち早く日本に取り入れ、市内各所で開催。地域住民を招き、様々なテーマで毎月開催してきた同イベントは、まもなく30回を迎える。

 ○…大学からできる地域貢献を模索するうち、サイエンスカフェに辿り着く。講師が一方的に語るだけの講演会ではなく、双方向のやりとりができる参加型を目指した。地震や津波といった時事的な問題を取り入れるなど、内容の分かりやすさには最も気を配る。そのため、生徒や講師陣で行うリハーサルでは、毎回「そんな説明では意味が分からない」「この進め方では退屈だ」と厳しい言葉が飛び交う。参加者が遠慮せず意見を言える雰囲気作りも大事な仕事。意見をうまく言葉にできない人がいる時は、快活な喋りと明るいキャラクターを生かし、参加者と講師の橋渡し役を務める。

 ○…サイエンスカフェ以外にも、子どもを招き、一番きれいに円を描けることを競う『円描き大会』なども地域で開催。「数学の知識が無くても、円を描くことは誰でもできる。心のなかに”まんまる”という概念が生まれつき備わっているから」と語る言葉どおり、”計算しない数学”を広めることに力を注いでいる。「計算練習や難しい公式だけが数学じゃないということを知ってほしい」と熱心に語る。テレビ出演、映画『容疑者Xの献身』の監修、数学をテーマにした小説執筆など、活躍の場は様々だ。

 ○…横浜国大に勤めて24年。数学界では知らない人はいない文字通りの”天才”。しかし、その親しみやすい人柄に、周囲には常に人が集まる。「誰とでも楽しく話せるのが自分の長所。それを生かして、人と人、地域と大学のコーディネーターになれたら」と、意欲をみせる。”天才らしからぬ天才”の頭の中では、大学と地域をつなぐ楽しい社会の姿が、しっかり「計算済み」のようだ。
 

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