横浜国立大学経営学部の学生が2月17日、天王町町内会館で研究報告会を行った。天王町商店街(薗隆雄理事長)の課題を聞き、専門分野である組織マネジメントとマーケティングの視点から調査。商店主の前で提案をした。
研究報告を行ったのは、山岡徹ゼミと鶴見裕之ゼミの3年生7グループ。昨年11月に、薗理事長が大学を訪れ、学生に現状を説明した。薗理事長は、「商店街では、義理、人情、恩返しの気持ちを大切にしている」と思いを話した上で、「多くの商店主を組合活動に巻き込むにはどうしたらいいのか」「次世代に商店街を繋ぐための新たな存在意義について」の課題を挙げた。
課題前に苦悩
組織マネジメントを研究する山岡ゼミの4グループは、多くの商店主が参加しやすい策を発表。山岡准教授は、「難しい課題で何度も提案を練り直した」と苦労した様子を話した。
学生たちは、「利益に結び付くイベントが少ないから参加しないのでは」との仮説から、「組合を同業者同士でグループ分けすれば実利益の出るイベントを考えやすい」といったものや、「商店街の会議を飲食店でやれば気軽に参加しやすい」などの意見があがった。また商店主がお互いを理解し合う機会をつくるため、感謝の気持ちを伝えるカードを送り合うといった提案も行われた。質疑応答では、「斬新な発想で面白い」と評価される一方で、「実現は難しい」と言われる意見もあり、学生たちと活発な意見交換が行われた。
家族向けの企画を
マーケティングを研究している鶴見ゼミの3グループは、天王町周辺や幼稚園、小学校でアンケートを実施。ファミリー世代が多く住んでいる立地から子どもが主役になる就業イベントや、飲食店での主婦向け料理教室の実施を提案。また居酒屋が多くあることから、「週1回昼間に営業し、子連れで来やすい親子向け食堂を開催してみてはどうか」などが発表された。
薗理事長は、「学生の柔軟な発想に驚いた」と感想を話し、「組合活動に参加する店主が減っているのは、全国的な問題。今日の提案が一つでも実行できれば商店街も変わってくるのでは」と期待した。
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