記録的な集中豪雨による鬼怒川堤防決壊から2カ月余り――。今でも、茨城県常総市やつくば市内では日常を取り戻せずに生活している人がいることを伝え、被災者の支援につなげようと岩崎中学校男子バスケットボール部の父母会有志が、11月27日(金)に宮田町の横浜水道会館でチャリティー支援イベントを開く。
50年に一度といわれる雨が降り続いた影響で堤防が決壊し広範囲にわたり浸水被害が出た鬼怒川流域では、現在でも常総市とつくば市で9カ所の避難所が開設され、200人近い人が不自由な中で暮らしている。また自宅で生活はしているものの、浸水した1階部分では暮らすことができないなど、これまでの日常とはかけ離れた生活を余儀なくされている人もまだまだ多いという。
「報道されることがほとんどなくなってしまったが、まだまだ普通に暮らせない人がたくさんいることを知っていただきたい」。常総市の出身で現在は区内星川に暮らす小野直子さん(46)の実家も今回の災害で浸水した。堤防決壊の翌日に帰省し、水浸しになった故郷を目の当たりにし「愕然とした」という。
そんな時、救いの手を差し伸べたのが、息子が所属する岩崎中学校男子バスケットボール部の父母会の仲間だった。「何かできることはないか」。サポートの輪は広がり、父母会の有志や子どもたちが、シルバーウィーク中、日帰りで3日間、現地に赴きボランティア活動に汗を流した。
「自分でも何かできないか」
11月初旬、茨城県人会が都内で開いた災害復興チャリティー支援イベントに参加した小野さんは、災害直後から毎週末、常総市を訪れ、炊き出し活動を続ける本間綾子さんに出会った。
本間さんが伝える現地の状況を耳にし、「自分でも何かできないか。現地のことを知ってもらうだけ、それだけでもいい、いまでも普通に暮らすことができない人たちの心に寄り添ってもらうだけでも」と本間さんに保土ケ谷での講演を依頼した。
会場に募金箱
シルバーウィークに常総市を訪れた父母会メンバーや子どもたちとともに開催へ向け準備を進めている27日のチャリティー支援イベントでは、本間さんが「被災地のいま」を伝えるほか、写真家の古矢優さんが堤防決壊当日から現在に至るまでの現地の姿を撮りためた写真も展示・紹介される。
また会場内には募金箱が設置され来場者に支援協力を呼び掛ける。集まった義援金は本田さんが主宰する団体を通じて現地の支援活動に役立てられるという。
小野さんは「常総市のいまを知ってください。日常の生活を取り戻すためにいまもなお、復興作業が続いていることを。多くの皆様にお越しいただきたい」と話している。
イベントは午後7時から9時までで事前の申込みなどは不要。問合せは小野さん(松原商店街内 御菓子司うさぎや)【電話】045・341・7223へ。
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