鎌谷町自治会館で一人暮らしの高齢者を対象にした食事会を行っている茜会(小松毬子代表)が10月12日、300回目の食事会を開催した。これを記念し、中央東部地区社会福祉協議会(近藤忠行会長)が感謝状を贈呈した。
茜会は、1983年に小松さんら女性3人で立ち上げたボランティアグループ。当初は近隣から浴衣を回収し、おむつを作り新生児のいる家庭に配っていたが、紙おむつの普及もあり活動を休止。そのころ県内で動き始めた高齢者への食事サービスに興味をもち、「一人暮らしの高齢者を対象にした食事会を企画したら喜ばれるのでは」とスタートを決意した。
しかし、食事を提供するには会場となる自治会館の衛生環境を整え許可を取る必要あり、社協や当時の自治会長の援助をうけながら、調理場の改修や食器の用意など、2年かけようやくスタートにこぎつけた。 そして89年から8月を除く毎月1回開催し、12日に300回目を迎えた。多いときは50人ほどの高齢者が参加したが、最近は20〜30人が参加。「おいしいと言っていただく言葉が私たちの原動力」と小松さんは語る。
この日の食事会のメニューは、ごはん、さんまのかばやき、青菜のからしあえ、柿とかぶのごまあえ、大根のみそかけ、きのこ汁、和菓子。メンバーで考え栄養バランスを考慮しつつ、季節感を大切にした内容になっている。当初は無料で食事会を行っていたが、材料費の値上げなどもあり、苦渋の決断で5、6年前から参加費を徴収するようになり、現在は1回300円になっている。
世代交代が課題
ボランティアグループのため長期間同じメンバーで活動するのは難しく、当初から30人程度入れ変わった。現在、小松さん自身は79歳で80代のメンバーもいる。「世代交代を進めていくのがこれからの課題」と小松さんは言う。また補助金も受け取るのも以前より難しくなり、今年は自分たちで企画したバザーの売上金で自治会館の調理場にエアコンを設置した。
地域の財産に
感謝状の贈呈は、食事会の最後に行われ、近藤会長が「地区の一人暮らしの高齢者の食事サービスを献身的に行い、地域の福祉向上に多大に尽力されました。300回を記念し感謝状を贈呈します」と読み上げ小松さんが受け取ると、大きな拍手が送られた。
活動当初から見守っていた中央東部地区連合町内会前会長の塩田清さんは、「古い自治会館の改修からスタートした活動が長年続き、地域の財産になった。若手を育てながら続けてほしい」とエールを送った。
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