11月20日に仏向小川アメニティで橘に関する講話を行う 鈴木 勝雄さん 岩崎町在住 53歳
自然と人の架け橋に
○…自然の保全活動を行う「市沢・仏向の谷戸に親しむ会」が主催する、ミカン科の橘(たちばな)に親しむイベントで講話を行う。「仏向にも縁ある橘は癒しや健康に役立ち、日本文化の歴史に深く関わっています。橘を通して自然の素晴らしさを見直してもらうきっかけになれば」。17年前、ホタルの生息地の環境保全活動を機に同会へ。現在事務局長を務め、植物観察の案内人も担っている。
○…幼少期から動植物が好きで、大学は薬草を学ぼうと薬用植物学を専攻。植物学者・牧野富太郎が創設したサークルにも加入。漢方薬についても学び、卒業後は漢方薬局で生薬の調合師に。9年前、地域に残る「たちばな」の言葉にふと疑問を持った。仏向町は昔、橘が生えていたことから「橘樹郡」と呼ばれていたと知り、橘について学ぶうちにその奥深さに惹きこまれていった。本を読めば著者の元へ話を聞きに行った。奈良県や長野県など橘を使った町おこしの取り組みを知るとすぐに現地へ。「興味が湧くとすぐにのめり込むタイプですね」と笑う。
○…静岡県沼津市出身。幼少期は魚やザリガニを釣り、とうもろこし畑で駆けまわり自然の中で遊んだ。ある日、近所で食べられると渡された雑草を母に料理してもらい、驚いた。「ノビルという植物だったんですが、当時は雑草も食べられるんだと衝撃的でした」。植物を好きになったきっかけだった。幼少期に体験した「心地よくて楽しい自然のすばらしさを現代の子どもたちにも五感で体験してもらえたら」と話す。
○…愛読書は万葉集。「動植物がたくさん出てきておもしろいんですよ」。休日は橘の実で工芸品も作り、マンションの裏庭を美化するクラブに入り、休日は草刈りや枝打ちも行う。1番のリフレッシュは会の活動で自然に触れることだという。「動植物は隣人。生活を支えるありがたい存在」。来年はホタルと橘に親しむ講座開催も予定している。
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