近年、増加する集中豪雨などに対応するため県はこのほど、帷子川水系の新たな洪水浸水想定区域図をホームページなどで公表した。区内の公表箇所は3カ所で、最大浸水深だった保土ケ谷区役所付近では2・7mの浸水が想定されている。
今回の指定・公表は2015年5月の水防法改正や同9月の鬼怒川の堤防決壊のほか、地球温暖化などの近年の気候変動を踏まえ、行政による避難勧告などの適切な発令や住民らの主体的な避難に役立ててもらうことを目的としている。
県は24時間で390ミリの雨が降った場合の氾濫状況を試算し、区内3カ所の被害予測を公表。その結果、これまで50cmから1mと想定されていた相鉄線星川駅は2mに、保土ケ谷区役所は2・7mにそれぞれ上方修正され、同線和田町駅は1・9mの浸水が想定されている。
今井橋付近は4m
県河川課によるとホームページ上などでは公表されていないが、保土ケ谷区内で最も深い浸水が予想されるのは今井川の今井橋付近で4mの浸水が予想されている。
浸水時間を初公表
また、人が歩くことが難しくなる50cmを超える浸水が継続する時間についても今回初めて公表された。帷子川水系流域では概ね1時間から2時間半程度にわたり50cm以上の浸水状態が継続。最も長い浸水継続地点となったのは区役所付近で4時間半となっている。
区総務課によると今回の公表を受け市は今年度中にハザードマップを改定し、避難体制の充実ヘ向けた取り組みを強化する方針だという。
分水路に調整池
帷子川と今井川の合流部では過去に台風や低気圧に伴う集中豪雨による洪水が発生している。
1990年9月の台風では521世帯、93年11月の集中豪雨の際には342世帯で床上まで浸水する被害が出ている。その後、上流部に分水路や調整池の整備が進められるなど、ハード面からの対策が講じられている。
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