横浜市内商店街のチョコレート味のスイーツナンバーワンを人気投票で決める「ガチチョコ!」で和田町商店街協同組合のパン屋「ダンボのお店」(和田2の11の13・村山功所長)が銀賞を獲得した。区内からの入賞はコロッケシリーズで霞台の見上商店が銀賞受賞以来2軒目。
市内商店街の活性化を目的に一般社団法人横浜市商店街総連合会が取り組む「ガチシリーズ」。チョコスイーツの「横浜王座戴冠」を目指した今年は52商品がエントリーしていた。
37年前に保土ケ谷周辺の障がい者の親が集まり発足した「ダンボの会」の流れを汲み現在はNPO法人が運営する地域支援事業所が、6年前に「地域と触れ合える場を」と和田町に開店させたのが「ダンボのお店」だ。現在は知的障がいなどを持つ25歳から53歳の人、10人が月曜日から金曜日まで勤務。自分たちで開発した40種類ほどのパンの製造から販売・接客に至るまで対応している。
商店街関係者から背中を押される形で大会出場を決めた村山所長は勤務する10人の「パン職人」らと共にエントリー商品を思案。2年前に横浜国立大学の学生と開発した商品にヒントを得て、固めのパン生地にチョコレートクリームを包み、外側をチョコレートとコーンフレークでコーティングした菓子パン「ちょこん」での勝負を決めた。
大きかった「地域の力」
6月1日から投票受付が始まるとスタッフは来店客に「投票」への協力を呼びかけ続けた。同時に大きかったのが「地域の協力」だという。
和田町の住民や商店主らが「おらが街のパン屋を横浜王座に」と強力にバックアップ。37年前に和田町で結成されて以来、培ってきた地域との関係が存分に発揮された形に村山所長は「感激した。当初は手応えは感じていなかったが、地域の方々の熱に『やるしかない』と思った」という。
「自信が付いた」
和田町商店街協同組合の理事長から銀賞受賞の知らせを聞くと10人の「職人」とともに喝采。6年前のオープン当初から働く中川松代さん(43)は「とても嬉しかった。自信が付いた」と話し、村山所長は「今回の大会を通じて、開店したころは立っていられない、『いらっしゃいませ』も言えなかったスタッフの成長を感じた」と目を潤ませながら振り返った。
和田町商店街の会長で区商連の会長も務める村上弘一さんは「『見上のコロッケ』以来の区内からの受賞でとても喜ばしい」と話している。
「ちょこん」は通常、店頭には並んでいないが9月中はパンの購入者に感謝の気持ちとしてプレゼントする。同店は火曜日から金曜日までの午前10時30分から午後3時まで営業。
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