左から福原さん、ゴックさん、戸崎さん、十川さん。カヌーの名前は「ＨＡＭＡＫＡＺ」、浜風のように軽さを目指し、リーダー戸崎さんの愛称ザキさんのＺを
横浜国立大学大学院の都市イノベーション学府都市地域社会専攻修士１年の戸崎友裕さん、十川貴行さん、ファン・タン・ゴックさんと、同大学理工学部３年の福原冴基さんが出場した土木学会関東支部主催の『第23回コンクリートカヌー大会』で、速さを競う競漕点の大学・高専の部で第１位となり、３連覇を果たした。
大会には大学院のコンクリート研究室の学生を中心に12年連続出場。ただカヌーは”今年度製作した新造艇”という規程があるため、毎年製作している。チームは、６月からカヌー作りをスタート。軽さにこだわりながらも強度があるコンクリートを作り、カヌーの設計ではバランスとスピードの両立に苦心しながらも、歴代最軽量の30・５kgを実現した。しかし初めてプールに浮かべると、「まるでかちかち山」と指導する小松怜史助教が苦笑いするほど水漏れが発生。修理を繰り返し、大会まで一カ月を切って鶴見川で練習をした。
実は連覇しているものの、大会全体では準決勝敗退。というのも、「漕ぎ手が部活並みの練習量で体力をつけてくる」高校の部が強く、近年、決勝はすべて高校生。今年は全体で１位の目標のもと、ベトナムからの留学生ゴックさんは「直前には福原さんと鶴見川で10時から午後４時まで練習していた」という。
大会は８月26日に埼玉県の彩湖で開催された。３００ｍの直線コースは、７チームが一斉にスタートするため波があり、まっすぐに進むのが難しいという。予選は戸崎さんと十川さんペアが出場し２分42秒で予選突破。準決勝はゴックさん、福原さんペアが出場し、２分19秒と自己ベストを出し大学高専の部で１位になったが、決勝にはあと１秒届かなかった。リーダーを務めた戸崎さんは「結果は本当に悔しいけど、達成感はある」と言い、十川さんは「レベルは年々あがっている。来年は今年以上に」と期待した。
小松助教は「安全面、対外的なこと以外はすべて学生に任せた。初めて留学生が参加し、コミュニケーションを取りながらよくやったと思う」と讃えた。
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