エボラ出血熱やペストなどの一類感染症患者を受け入れる県内唯一の指定医療機関となっている岡沢町の横浜市立市民病院(石原淳病院長)で11月29日、新型インフルエンザの患者受け入れ訓練が行われた。
横浜検疫所との合同で行われた今回の訓練では新型インフルエンザの集団感染が起きた国に寄港し、横浜港に向かうクルーズ船の船内で感染が疑われる患者が発生したと想定。医師や看護師、放射線技師、臨床検査技師など50人ほどが参加し、患者の受け入れから診察までの過程を検証した。
同港から救急車で同院の感染症外来病棟に患者が搬送されると、防護服に身を包んだ医師らがウィルスのまん延を防ぐ装置が備えられたビニール製の「陰圧用車イス」に乗せ移し隔離。
その後、病棟に2つ用意さえている第一類感染症に対応する専用病室に移送し、感染症管理医と看護師が患者の診察手順や二次感染を防ぐための使用器具の取り扱いや受け渡し方法、診断終了後の防護服の脱衣手順などをひとつ一つ確認しながら進め、一連の動きを確認した。
感染症内科の立川夏夫医師は「現在も中国の一部で新型インフルエンザが発生しており、いつこういった事態が発生してもおかしくない状態にある。スタッフの入れ替わりもあり、こういった訓練を定期的に行い有事に備える必要がある」と話した。
同院では2009年に当時高校生だった男性が修学旅行先のカナダから帰国し発熱、たん、せきなどの症状を示し、新型インフルエンザ感染の疑いがあるとして受け入れた事例がある。
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