▼鶴見警察署管内の昨年1年間における刑法犯認知件数が、昭和43年の統計開始以来、初めて2千件台となった。一昨年の3千265件からマイナス392件で、2千873件だった。ピークだったのは平成13年で、6千231件。そこから比べれば半数以下となる。同署は刑法犯減少について、「地域の協力があったからこそ」と区民への感謝を口にする。防犯は警察のみで成しえないもの。鶴見署の働きはもちろんのこと、地域で防犯活動を続ける人たちに労いの言葉を投げかけたい。
▼現在、区内には、区民で構成する各地域の自主防犯パトロール隊が117団体ある。県下での刑法犯発生件数がピークを迎えた平成14年。「県警の取り組み強化に加え、警察から地域へ、防犯パトロール隊を作ってほしいと働きかけるようになった」(同署)。それを皮切りにパトロール隊が増加。地域の”防犯の目”が増えたことで、実際、平成16年に6千件台だった発生件数は、17年に約半分の3千630件にまで減少。その後も常に3千件台を推移している。
▼しかしながら、鶴見で初となる2千件台の数字は、県内54署中7番目の多さだという。刑法犯発生件数は、まちの特徴や広さ、人口などの違いから、一概に比較できるものではない。だが、発生していることは事実。同署でも「件数が減ったとはいえ、体感治安はまだまだ」とみる。ひったくりや空き巣、自転車盗など、身近な犯罪が多く、治安がよくなったと感じないのが実情だろう。その部分を減らすには、やはり更なる防犯の強化が必要だ。
▼鶴見駅を抱える鶴見中央地区の自主防犯パトロールは、平成15年から開始し、述べ4千人が巡回したという。同地区連合会の熊澤一雄会長は、「最近は若いお母さん方が親子で参加してくれる」と喜ぶ。実際、駅周辺での自転車盗は減ったという。だが一方で、「若い男手が足りない。中心メンバーは年寄りばかり、地域の代表としてもっと出てきてほしい」と嘆く。パトロールに参加できなくてもいい。一層の安心・安全のため、わが町を守るのは、自分たち住民という高い意識、そして防犯への関心をもってほしい。身近な2千873件の犯罪が1件でも多く減ることを期待したい。
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つるぎん27日に4月25日 |
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