鶴見区自治連合会の佐藤信男会長が先ごろ、多年にわたる在職や共同活動を通じた地域社会の維持・形成への功績などが認められ、総務大臣賞を受賞した。
同自治連合会は、区内123の自治会・町内会が入る地区ごとの17の連合会を束ねた組織。
表彰は、自治会・町内会などの地縁団体の代表者に贈られるもので、総務省が毎年実施。今年度は、33都道府県48人が受賞し、神奈川県では佐藤会長を含む2人が選ばれた。地縁による総務大臣賞は区内で初めてだという。
「特別嬉しい」
佐藤会長は自治連合会会長に就任して8年目。住んでいる小野町自治会会長は28年、連合会会長も25年ほどになる。そのほか、鶴見区社会福祉協議会や鶴見区防犯協会などでも会長職を務め、「副会長も含め、関わっているのは40(団体)くらいかな」と笑う。
それぞれの活動が評価され、これまでも各会の会長職として厚生労働大臣賞や県民功労賞などを受賞。ただ、「今回は特別嬉しい」という。
実は昨年も市からの要請で応募していたが、県内の推薦枠に次点で落選していた。「総務省は自治会・町内会の最高機関だから、自治会関係者にとっては最高の賞。長年やれば誰でも貰える賞とは違うから」と喜びを噛みしめる。
庶民派に栄誉
もともとは歯科医。小野町で1952年に開業し、50年勤めた。区連長就任当初はまだ現役で、会議の際などは臨時休診で対応。掛け持ちしていたが、あまりの忙しさに退いた。
「電話も引っ切りなし。訪問も多い。家族からは『もうやめれば』と言われる」と苦笑する。会長として捺印する書類なども増え、10段の引き出しを5つ買った。
会長職については、「本当はあまり目立ちたくない」と本音を漏らす。だが、住民代表という立場。区民らで構成される鶴見まちづくり推進会議推進委員会委員長として、毎年JR東日本に中距離電車停車などの要望も行っている。
「受賞は皆さんのおかげ。支えがあってこそ」と周囲への感謝を口にする。
会長職はほとんどがボランティア。運転免許もなく、移動には自転車を使うことも多い。自らリヤカーを引いて町内の資源回収に回ることも。そんな庶民派の代表に栄誉が一つ加わった。
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