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鶴見区 人物風土記

公開日:2012.02.02

東日本大震災で被災したピアノ教室などに支援を行っている
中嶋 恵美子さん
元宮在住 40歳

被災地へ音楽の橋渡し



 ○…「自分はパソコンの前で仲介するだけ。出不精な私に合っている」。そう謙遜するが、自らがピアノ教室を開いているつてで開始した支援。被災地の音楽教室のネットワークから希望を募り、支援者とマッチング、電子ピアノなどを送る地道な作業だ。



 〇…仙台出身。「北の方だったから、親戚関係はみんな無事だった」。震災当日、自宅にいてテレビで生中継を見ていた。「田んぼが一瞬にして海になる。信じられない映像だった」。あまりの衝撃さに、1ヵ月以上、生業にしているピアノすら弾くことができなかった。「動かざるをえない気持ちだった」。震災当初はインターネットのブログを使い、被災地の情報を発信し続けた。そんな中で始まった楽器支援。「機会を与えてもらった」。活動ができることに感謝する。



 〇…ピアノを始めたのは4歳から。音楽人生は決して順風満帆ではなかった。「何のために学んでいるのかわからなかった」。学歴社会に反発し、高校を中退した。2度の家出のあと、大検に合格し、国立音楽大学に入学。再び学業に戻ったのは、上京中に習い始めたピアノ教室で講師の代役をしたのがきっかけ。「月謝をもらった。先生でもない私が良いのかなって思って」。学ぶ意味を見出した大学生活は楽しかった。教育学科で幼児教育について学んだ。



 〇…結婚後、10年間、都内で教室を開いていた。鶴見へは義父と同居するため2年前に越してきたばかり。以前、発達障害の子どもに教える機会があり、昨年には関連の本も出版。PRなどのために始めたツイッターが、支援活動にも役立っている。「色々なものがつながってる」と実感した。個人が行う個人への支援は、点の作業。「まだまだ無数に支援希望はあるはず。途切れさせたくない」。強い決意を口にする。支援者と希望者、両者への感謝を持ちながら、無くてはならない橋渡し役が、被災地へ音楽の輪を広げる。

 

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