黄色いリボンは「無事」の証――。地域で福祉保健活動を推進する矢向あいねっと推進委員会(鈴木憲三会長)と江ヶ崎・あいねっと推進協議会(茂内哲子会長)がこのほど、地震などの災害時に円滑な救助を行おうと、家の周囲に結ぶことで無事を知らせるための黄色いリボンを地区内の各家庭に配布した。
矢向・江ヶ崎地区では一昨年の東日本大震災の際、一人暮らしの高齢者などを心配し、何人もの人が同じ家を訪れていた経緯があった。震災後、福祉活動に取り組む地域の民生委員から、「訪問しなくても一目でその家が大丈夫だとわかるような仕組みがほしい」という意見が出され、黄色いリボンの発案につながった。昨年7月ごろから進められ、同内容の事業を行っている神奈川県南部の二宮町への視察も実施。2つの会がそれぞれで話し合い、導入を決めたという。
震度5強以上で
リボンは自治会に加盟する世帯に一本ずつ、両地区で計約1万本を配布。震度5強以上の地震発生時に、家の周囲から見やすい場所へ結ぶというルールを設けた。期間は災害発生後の状況も考え3日間とし、配布したリボンを紛失した場合でも、ハンカチやタオルなどで代用可能としている。
矢向あいねっとの事務局を務める矢向地域ケアプラザは、「今後はリボンを活用した防災訓練を実施したい」と話す。
周知を徹底
もともと両地区は、地域みんなで見守りあうことなどを目的に活動。高齢者だけでなく家族全員が利用できる独自の「あんしんカード」などを使い、個人が緊急の際でも地域住民によって助けられるなど、地域のつながりを大事にしてきた。
同ケアプラザの北島康子所長は、「さまざまな取り組みの中での今回のリボンなので、受け入れは早いと思う」とするが、「いざというときに活用できなければ意味がないので、使い方などをしっかり周知したい」と話していた。
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