鶴見総合高 読書推進で文科省表彰 ブックトークなどに評価
県立鶴見総合高等学校(坂本万里校長)=平安町=が、生徒の読書活動推進のため優れた取り組みを行っているとして、このほど文部科学省から表彰を受けた。図書委員による図書館報の発行や、本の感想を語り合う「ブックトーク」の取り組みなどが評価された。
文部科学省は、2002年から子どもの読書活動を推進する優れた取り組みを実施している全国の学校や図書館、団体(個人)を表彰している。2013年は、神奈川県内では3校、1館、3団体が選ばれた。
館報で図書情報共有
同校では、5年前から毎朝1、2年生が授業の前に10分間読書をする取り組みを継続。読むのは漫画や雑誌ではなく、文庫や単行本、新書に限り、読書の習慣づけを徹底させている。
また、図書委員会は年3回、図書館報「つるかみ」を発行。生徒自身が企画・制作する冊子で、図書館の新着本の紹介や、本にまつわるエピソードを教員に聞くコーナーなど、約30ページにわたる。神奈川県高等学校文化連盟主催の第1回図書館報コンクールでは、総合部門と表紙イラスト部門でいずれも1位を獲得している。
「図書情報を共有しやすくするため発行している。館報で紹介した本を生徒が問い合わせてくることも多い」と図書館司書の根本千賀子さんは話す。
来館者数は増加傾向
年3回希望者を対象に実施している「ブックトーク」では、プロの俳優を招き、本を朗読鑑賞するほか、生徒や教員が好きな本を紹介し、感想を伝え合う。これまで本を借りたことがなかった生徒が友人と共に参加し、その後の利用につながるケースもあるという。
「引っ込み思案だった生徒が参加することで、自分から意見を発表できるようになった例もある。人と積極的にコミュニケーションをとれるいい機会になっている」と根本さんは語る。
実際、図書館の来館者数は増加傾向にある。2012年は6635人で、前年から1539人増えた。「これまでの増加幅は数百人規模だった。授業での図書館利用が増えていることや、これまでの読書推進活動が一因なのでは」と根本さんは分析する。
図書委員の國井悠花さん(2年)は、「本は様々なことが覚えられ、自分と違う考え方を発見できるのがの魅力。本が好きな生徒をもっと増やしたい」と話している。
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