鶴見消防署の新署長として指揮を執る 高松(たかまつ)益樹(ますき)さん 南区在住 58歳
「ABC」で鶴見を守る
○…「A(当たり前のことを)B(馬鹿にしないで)C(ちゃんとやる)」。就任時の訓示で、職員にそう伝えた。「自分たちで決めたことをおろそかにせず、丁寧にやることが大事。人の命がかかる仕事だから」。2回目となる署長職。「鶴見は消防署の規模が市内で1番大きい。海、川、山など、あらゆる地形のある土地。やりがいがある」と気を引き締める。
○…父も横浜市の消防マンだった。「そのせいかな」。父の背中が志の理由だ。1978年に入庁し、現場はもちろん、消防局では条例の改正などを手がける企画課や、市の他局にも出向した。「災害時医療など、いろいろな経験をした。外から消防を見ることができたのはよかった」。直近は、消防局警防部長。救急件数減少のため、家庭向けにケガ予防の啓発パンフレットを作った。「今年中には完成する。鶴見でもしっかりと啓発したい」。これまでの経験をフル活用していく。
○…「これからますます忙しくなる。その前に妻と娘と温泉に行こうかな」とほほ笑む。若いころに山歩きを楽しんでいたこともあり、現在もウォーキングが好き。「もう少し慣れたら、まちを歩きたいね」。署長室にある鶴見の航空写真図を眺め、どういうルートで回ろうか思案中だ。「道がどう繋がってるかとか、探検しないとわからない」。鶴見を勉強する気は満々だ。
○…東日本大震災以降、防ぐではなく減らすという減災が焦点になった。「災害が同時多発した場合、署だけで対応できるかどうか」。正直な胸の内を語る。「だからこそ、家具の転倒防止や耐震ブレーカーなど、減災の普及啓発に努めたい」。消防団や地域と連携して進める安全なまちづくり。「職員も消防団もしっかりした若者が多い。コミュニケーションを大切にして、チーム力をアップさせたい。体制が整わないと、区民の期待に応えられないからね」。市内最大となる鶴見署をまとめ上げる。
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