生麦事件碑顕彰会会長を務める 青木 義雄さん 生麦在住 80歳
伝統を未来へ届けたい
○…「先輩のやったことを受け継いでいかなきゃ」生麦事件から151年。今年も生麦事件碑顕彰会会長として、追悼式を執り行った。伝統芸能を守る生麦蛇も蚊も保存会、原西自治会、生麦第二地区社会福祉協議会など、さまざまな組織の会長も務め、率先して地域の催しに取り組んでいる。
○…生まれも育ちも生麦。子どもの頃は「ガキ大将だった」といたずらっぽく笑う。父の背中を見て育ち、同業の大手電気工事会社に就職。「現場監督になって父を楽にさせてあげたかった」と語る。仕事の傍らには少年野球チームを結成。自身が監督となってプロ野球選手を輩出するなど、強豪チームへと仕上げた。定年退職後、2003年に同自治会会長、09年には父も重役を務めた同顕彰会の会長に就任した。「誰かがやんなきゃ。昔やんちゃした罪滅ぼしだよ」と朗らかに笑う元ガキ大将は、今や鶴見区最大級の自治会の頼れるリーダーだ。
○…趣味は旅行。自分で計画を立てるのが大好きだという。「今年の春は伊豆へ行った。温泉に行って飲むのが最高」。満面の笑みで語るように、大の酒好きでもある。「酒飲んでゆっくり休むのが健康の秘訣」と言い切る御年80歳。ゴルフを年に6回ほど楽しむなど、元気はありあまっている。スコアは「108を切るのが目標」と若々しい。
○…「子どもは宝物。みんなが連帯責任で見守らなければ」。次世代を担う子どもへの思いはひとしおだ。小学校に青い作業服で出向くことがあるため「青ちゃん」と呼んでくる子も。地域活動を通じ、世代を超えて親しまれている。「昔からのいいところを子どもたちに伝えたい」。長く地域活動を続けられたのは、子どもの笑顔があったからだ。先人から受け継いだバトンを、しっかりと次世代へつないでいく。「段取りすればみんな手伝ってくれる。ここらの人はみんないい人だから」。生麦の未来を見据え、表情が引き締まった。
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