鶴見区老人クラブ連合会スポーツ部会長として活躍する 本田正甫(まさとし)さん 本町通在住 83歳
広げる「友達の輪」
○…「スポーツを通じて友達の輪が広がれば」。今秋も実行委員長としてグラウンドゴルフ大会を開催した。鶴見区老人クラブ連合会の副会長、スポーツ部会長を務め、区老連主催の競技大会を運営する。「見ず知らずの人が声をかけてくれるのが嬉しい。生きがいだね」と、トレードマークの青い区老連ジャンパーを見つめながらにんまりする。
○…健康・友愛・社会奉仕をモットーとして掲げる同クラブ。関わり始めたのは、定年退職してしばらくたってからだった。「周りにやる人がいなくて。やむなく引き継いだ」のが本町通4丁目老人クラブ会長。定期的にビンゴ大会を開くなど、会の集まりの敷居を低くすることで、誰でも気軽に参加できるよう気を配っている。「いったん入会するとなかなか足を洗えなくてね」と朗らかに笑う。柔軟な発想ができるのは勤め先だった日本鋼管での経験があったから。「北は室蘭、南はインドネシアまで」色んな土地で働いた。「視野が広がった」と振り返る。
○…10年前に奥さんを亡くし、一人暮らしに。「近所のおばちゃんが花を持ってきてくれたり、いろいろ助けてくれた」と、地域の温かさに支えられた。自身も一昨年の5月に大腸がんを患う。それでも退院3日後、「グラウンドゴルフをやりに千葉まで行った。先生には『勝手にせい』と言われたよ」と笑い飛ばす。
○…老人クラブは「一生会えないであろう人とも仲良くなれる組織」だと熱く語る。「スポーツ大会を通じて潮田の人と寺尾の人が再会することも。また会えましたねって、友達の輪が広がっていく」。人との出会いが健康寿命を延ばすと信じ、活動を続ける。「1日も早く休みたい」と冗談めかす一方、「若い人が入ってこない。危機的な状況」と同会の未来を危ぶむ。「長生きしたかったら1日1回人と会うこと。個人の活性化につながる」。少しでも多くの出会いを演出できるよう、仕掛けを考え続ける。
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