ワークショップなどで環境啓発に力を入れてきた東京ガス(株)の運営する企業館の一つ、環境エネルギー館(ワンダーシップ)=末広町1の7の7=が3月16日(日)、閉館する。同館は最後の参加型イベントとなる「ワンダーシップ感謝祭」を3月1日(土)・2日(日)に企画。15年の歴史に幕が下ろされる。
同館は環境問題について考えてもらおうと、1998年に開館。以来、「Sense of Wonder(ドキドキワクワクする気持ち)」をモットーに、小学校の校外学習や企業の研修など、幅広い来場者のニーズに合わせた施設運営を展開してきた。身近な生活に関わる展示や、体験型ワークショップなどが人気を博し、今年の10月には来館者200万人を突破。長らく市民に親しまれてきた。
特に力を入れてきたのが小学校4・5年生を対象とした見学ツアー。学校側との詳細な打ち合わせを通し、学習状況に応じた内容を実現してきたため、「満足度の高いものが提供できた」と広報担当の伊藤由季さんは話す。
しかしながら、施設の老朽化やアクセスの不便さ、環境啓発への一定の役割を果たしたとのことから、昨年7月に閉館を決定。一部展示をガスの科学館=東京都江東区=へ移管・統合させ、より中核的なエネルギー・環境教育施設に進化させていくという。
集大成の感謝祭に
閉館に伴い、同館は15年の感謝を込め、3月1日(土)・2日(日)に「15年間ありがとう!ワンダーシップ感謝祭」を開催する。
集大成となる同イベントは、これまで同館が行ってきた参加型ワークショップを実施。初日にはガス管を用いた万華鏡作り、2日目には鶴見川などの生き物がやってくる「わくわく水族館&動物園」も企画されている。
開催に向け、伊藤さんは「ワンダーシップならではの企画を通じて、ドキドキワクワクする気持ちを伝えたい」と意気込んでいる。
閉館日となる3月16日(日)にはセレモニーも予定されている。
「さみしい」の声も
小中学校の校外学習の場として、県外からも活用されてきた同館。区内からは今年度、14の小学校が同館を訪れている。寺尾小学校の小山洋一校長は「校外学習の場が減るのはさみしい」と閉館を惜しむ。
末吉小学校の齋藤千枝副校長は「楽しく学べる施設だった。跡地を新たに教育の場としてくれると嬉しい」と、今後の動向を見守っている。
閉館後の施設・土地の用途は未定という。
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