不動産賃貸などを手掛ける(株)加瀬倉庫(瓜生佳久代表取締役)=港北区=が、鶴見区内でシングルマザー専用共同住宅(シェアハウス)「アルソーレ鶴見」を運営している。入居審査を断られるなど、家探しに苦慮する母子を可能な限り受け入れ、安心して子育てができる環境づくりを目ざしている。
背景に入居審査の壁
市内の母子世帯は約2万4300世帯(2012年市推計)。うち母が非正規で働く世帯は5割を超え、約4割が総収入約300万円未満で生計を立てている。母子家庭はこうした経済的な面から入居審査を断られるケースがあるという。
そんな母親たちを支援しようと、母子家庭専用共同住宅事業はスタート。もともと同社はシェアハウス事業を行っていたが、よりターゲットを絞った物件を検討する中で、社員の声からアイデアが生まれた。
発案した渡邊升太さんは、前職の不動産仲介の仕事の中で、住む家を見つけられないシングルマザーを多く見て来た。「収入の面などから、入居審査がハードルとなる母親たちは少なくない。どうにかしてあげたかった」と語る。
「暮らしやすい環境」
区内には、京急鶴見駅から徒歩圏内にあり、6世帯(2月20日現在)が入居。20代から30代の母親が、我が子とともに暮らす。
建物内には、8つの個室のほか、共有のダイニングキッチンがあり、入居する親子皆で夕食をとることもあるという。母親らは、「ありがたい環境」「子ども同士がきょうだいのようになれる」と、暮らしやすさを感じている。今後は入居者の住みやすさを考慮し、さらに世帯数を減らした物件を企画していくという。「シングルマザーとその子どもたちの力になっていきたい」と渡邊さんは話している。
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