周辺のマンション建設などを背景に、児童数が急増している市場小学校が、5年後に児童の受け入れが困難となる想定を受け、元宮2丁目に小学校が新設されることがわかった。開校は2020年の予定だが、新設地は市下水道事業用地のため、開校期間は10年間。保護者からは学区変更や未定となっている閉校後の対応などに不安の声が上がっている。
新設される「市場小学校第二方面校(仮称)」は、元宮ポンプ場の敷地の一部約4000平方メートルに設置。校舎は教室・体育館などが入る4階建て程度を想定しグラウンドは敷地そばにある雨水耐水地の建屋上部約4000平方メートルに整備される。
市の下水道施設の一部を利用することなどから、10年限定の開校。閉校後は取り壊す予定だ。その後の対応は未定で、市場小に戻るか、新設かを含め児童数を見て検討するという。今後は年明けをめどに、自治会町内会や保護者などからなる開校準備部会を設置。20年4月の開校を目指す。
背景に住宅開発
小学校新設は、市場小児童急増の対応策。同校周辺では、近年工場跡地などで住宅開発が続き、人口が増加。特に、市場第二地区では、50世帯以上が入居する新築マンションが7カ所以上建設された。10年から14年の0〜5歳の子どもの数はほぼ倍増した。
これに比例し市場小児童も急増。校舎を増築し学級数を拡大してきたが、5年後に必要な学級数は、現在受け入れ可能な最大学級数を上回る見込みだ。
学区変更で転校も
11月28日には、市教育委員会らによる住民向け説明会が市場小で開かれ、500人以上が集まった。
懸案の一つとなったのは学区だ。説明会では現在の市場小学区を、2つに分けて新校学区を作る想定が示された。新校学区に指定された場合、市場小に在校中であっても原則新校へ転校する。場所によっては、転校により通学路が長くなる地域もある。
また、市場下町にあるマンション「ナイスクオリティス横濱鶴見」は、これまで鶴見小の学区だったが、学区変更により市場小や新校の学区への編入も検討する可能性があるという。
参加者からは転校や暫定10年の開校に対し懸念の声が多く聞かれ、子どもへの配慮を求める意見も出た。
来春に市場小へ入学予定の子を持つ保護者は、「新校開校時には5年生になる。転校する友達と別れなければならないのは辛いはず」と不安を口にしていた。
学区は今後、開校準備部会で検討され、市教委で決定される。市は今後、準備部会の広報誌の発行や専用メールアドレスを開設するなどして、情報公開と意見を受付けたいとしている。
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