県立鶴見養護学校(藤本武校長)=駒岡=で9月3日、学校主催の「つるみ防災キャンプ」が行われ、生徒やその家族、職員ら約140人が災害時に生活の場となる避難所を体験した。
災害時、障害のある子ども自身と保護者らが避難所のイメージを持つことや、職員の防災力向上などを目的に初めて企画された。
設営、夕食など実践
当日は、同校小中高生とその家族ら約100人が参加。職員ら約40人が対応にあたり、県災害ボランティアネットワークや、駒岡消防出張所などが協力した。
午後3時から受け入れをスタートしたキャンプでは、段ボールパーテーションなどを使い、全員で体育館に模擬避難所を設営。実際にカップめん、パンなどを配給し、夕食をとるといった避難所生活を体験した。
参加した保護者は「避難所で子どもがどうなるか、様子がわかった。こういう企画は有難い」と話した。
日頃からの相互理解必要
4月に発生した熊本地震では、集団生活への不安などから、障害者のいる家族が避難所での生活を避けるケースもあった。
自治会の防災訓練にも参加する保護者からは「それでも不安。訓練に来る人の理解はあっても、大勢の人がいる避難所には行きづらい」と本音を漏らす。
障害者や在宅患者などは、自治体が福祉施設などを指定する「福祉避難所」という選択肢もあるが、区災害対策本部などの指示が必要となり、一次的には地域の避難所での生活を余儀なくされる。
キャンプ中、いつもと違う雰囲気を察し、興奮する子どももいた。協力した県災ボラネットの河西英彦さんは「障害者には障害者の役割がある。何ができ、どう受け入れるべきか、日頃から相互に理解することは大事」と指摘する。
鶴見養護は福祉避難所の指定を受けていないが、「有事の際のためには経験が必要」とし、今後も継続していく考え。藤本校長は「もっと地域の皆さんと連携できれば」と意欲を示した。
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