犯罪や非行のない社会づくりを目ざす鶴見区更生保護女性会(大伴好子会長)の50周年を記念し、2月7日、港北区の新横浜グレイスホテルで記念の集いが開かれた。同会は、犯罪防止活動や更生保護施設への寄付、子育て支援などに取り組んできた。
同会は、前身となる鶴見区更生保護婦人会として1960年に誕生。当時更生保護の要となる保護司のほとんどは男性だったことから、愛情や優しさを伝える母親役として、女性たちの団体が立ち上がった。
婦人会は1967年から本格的な活動が始まり、その後は更生保護女性会に名称変更。本格活動から今年で50年の節目を迎えた。
現在会員は、女性保護司、保護司夫人、女性民生委員・児童委員、有志から成る170人が活動している。
主な活動は、犯罪防止活動や更生保護施設への支援活動。犯罪防止活動は、関係団体と連携した「社会を明るくする運動」や、街頭での薬物乱用防止キャンペーンへの参加などがある。県内3カ所の更生保護施設へは、毎年石けんなどの消耗品、衣類などの物資や寄付を贈っている。
子育て支援に注力
女性ならではの活動であり、特に力を入れきたのは、子育て支援。2001年から、子育て支援団体や行政など関係団体が連携して開催する親子向けイベント「つるみ子育て・個育ちフォーラム」運営委員に継続的に参加。2005年からは、潮田、寺尾、末吉の区内3カ所にある、青少年の居場所「子どもと若ものの広場」の運営にも参加してきた。
大伴会長は、「健やかに育つことで、子どもは自ずと善悪が判断できるようになり、犯罪や非行のない社会が実現できる。地域ぐるみで育てることが大事」と活動の意義を話す。
また、近年では、犯罪や非行をして保護観察対象となった人が再犯防止のため取り組む社会貢献活動の見守りにも協力している。
記念の集いでは、横浜市長らからの感謝状を受けた会員の受賞披露があったほか、子育て支援活動の事例にふさわしいとして内閣府が選出する「チャイルド・ユース・サポート章」の伝達も行われた。
ほっとけない精神で
今後の課題は若い人材の確保。会員の多くは60代以上で高齢化が進みつつある。「会の認知度を上げ、若い人にも活動を楽しんでほしい」と大伴会長は話す。
未だ多くある虐待など、子どもの成長を脅かす現代社会にも警鐘を鳴らす。「子どもは社会の宝。幸せな環境で育っていけるよう、これからもほっとけない精神で支援に力を入れていきたい」と大伴会長は抱負を語っていた。
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