区内の障害者福祉施設で作られた製品や、同施設運営のカフェ情報を網羅した小冊子『つるみでおかいもの』がこのほど完成し、鶴見区役所などで配布が開始された。これまで製品に特化したPRはほとんどなく、関係者らは「多くの一般の人に来てもらうことで、障害者理解が進めば」と期待を寄せる。
小冊子は、区内障害者福祉施設などからなる鶴見区地域自立支援協議会の生活支援部会が企画。鶴見区の予算で製作された。製品の周知や、障害理解の促進などを目的としている。
A5判の全18ページには、障害者が働くカフェやパン屋、アクセサリーといった手作りの雑貨を作る施設などのほか、鶴見区障害児者団体連合会の移動式店舗「鶴っこワゴンショップ」も含めた25施設を掲載。飲食店は各種メニュー、作業所などは製品の写真を載せ、施設で作られたものに特化した。
区高齢・障害支援課は「皆さん商品開発にも努めていて、素材を工夫するなど品質もアップしている。多くの人に知ってもらいたかった」と話す。
5500部印刷され、区役所3階で配架中。各地域ケアプラザや京急鶴見駅などでも配られる予定だ。
勤労意欲向上にも
これまでのPR方法としては、区障団連作成のパンフレットなどはあったが、一般向けに製品紹介に絞った内容のものはほとんどなかったという。
区内施設の担当者は「個別に広報にかける予算はほとんどない。口コミなどに頼らざるを得ない」と現状を語る。
就労支援施設として店舗を構える施設では、レジなどは障害者が対応する。直接対面は、障害者、健常者ともに、相互理解を促進するには絶好の機会。だが、来店や利用する人が固定化する傾向もあり、広く浸透させるにはPRが必要な現状があったという。
パンの製造・販売などを通じて、障害者の就労支援を行う「麦の家」の田代孝子施設長は、「来店が増え、直接対応する機会が増えるのは良いこと」と歓迎。障害者にとっては勤労意欲の向上、健常者にとっては、障害理解にもつながるとしている。
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