生麦小学校学援隊の隊長を務める 浜田 利文さん 生麦在住 64歳
生麦っ子守る最前線に
○…「生小の子どもたちは地域の宝」。開口一番、そう語る。登下校時の見守り活動などを行う学援隊。スクールゾーンでの事故や傷ましい事件など、子どもが巻き込まれたニュースを見るたび、安心・安全への思いが募る。「事故や事件は突然起こる。いろいろなところで目を光らせないと」。3年前に隊長に就任し、子どもを見る目が変わった。「将来、生麦を背負う人材」。深く関わり、改めてその大切さに気づかされた。
○…鹿児島生まれ。集団就職で勤務地となった名古屋で、3回自衛隊に勧誘を受け、18歳で入隊。7歳まで母親に背負われていたほど体が弱かった。2回は断ったが、3度目の正直だった。「高度経済成長の時代で、自衛隊に入る人は少なかった。だから誘われたんじゃないかな」と笑う。滋賀県大津で訓練し、北海道千歳の部隊で約4年、行軍などの厳しい訓練に耐えた。鶴見には、自衛官を退職後に勤めた日本石油時代に居を構えた。
○…9年目になる柳町町会の会長や保護司なども務め、多忙な毎日。忙しさから、自転車でのパトロールが主になっていると嘆く。そんな中、地域の友人たちと酒を酌み交わし、わいわい騒ぐのが息抜き。「飲むより、喋る方でストレス解消している」と茶目っ気をのぞかせる。最近待ち遠しいのは、来年のNHK大河ドラマ。同郷出身の大好きな西郷隆盛が主役とあり、「今から楽しみで仕方がない」とニンマリする。
○…地域で活動する原点は、濃密だった、あの4年間にある。「40kgの土のうを背負って走れなくて、仲間に助けてもらった」。地域にもつながる助け合いの精神。救われた経験があるからこそ生まれる、今度は救う番という強い気持ち。その対象は今、子どもたちに向かっている。「今もそうだけど、その時々で、いつも周りの人に支えられた。そんな強運を還元したいね」。最前線に立ち、”地域の宝”を守っていく。
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