キリンビール(株)横浜工場が整備を進めていた横浜環状北線の高架下緑地の一部が、8月1日に一般開放された。同工場は「高速道路下という環境負荷の高い場所に緑を置くことで、二酸化炭素が固定されるなど環境面でも価値がある。近隣の憩いの場になれば」と話す。全面開放は年度内を予定している。
高架下の土地は、北線整備にあたり、キリンが一部売却していたもの。それにより、工場立地法における緑地面積率が不足したことを受け、今回、同法の敷地外緑地制度を利用して整備された。
7月19日には、市と首都高、キリンの3者で管理に関する協定を締結。今後は整備したキリンが維持管理していく。
高架下緑地は、面積1・8ヘクタール。日の当たらない高架下という環境のため、ツタやシダなどの陰性植物を中心に約40種類を植えている。日照条件の良い部分には花類や高木も植栽。雨が降らないという難点は、スプリンクラーを配置して対応する。
450mの緑道に
1日に開放されたのは、子安寄りの工場見学入口付近で、0・4ヘクタール分。
残るエリアは、旧東海道沿いの延長約360m、幅員約40mの土地で、中央部分に遊歩道を設け、その両側に緑を配置。自然の勾配を生かした造りとなっている。位置づけは道路となるため、ベンチなどの設備は設置していない。
全面開放は年度内を予定。市が高架下の緑地化にあわせ、10月から旧東海道に整備する歩道の完成を待って行われる。完成すれば全長約450mとなり、同工場内のビオトープ、キリン桟橋まで、緑のベルトのような道になる。
市は、「工場地域において貴重な緑で、さらにそれが利用できるのは、市民にとって大きなメリットになるのでは」とする。
緑地の開放は火曜日〜日曜・祝日(年末年始除く、月曜が祝日の場合は翌火曜閉鎖)。時間は午前9時〜午後10時まで。
生麦事件碑も移設
今回一部開放された敷地内に、北線の工事により移設されていた生麦事件碑も再移設された。国道沿いに戻るのは7年ぶりとなる。
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