矢向・市場地区で2日、認知症行方不明者の捜索を想定した模擬訓練が行われ、地域住民ら約90人が実際にまちの中での声かけから通報を体験した。
訓練は、汐田総合病院、両地区の地域包括支援センター(各地域ケアプラザ内設置)らを中心に、区域内の医療機関や、介護施設で構成される「川のまちエリア会議」が主催。地域の各種課題の解決法を話し合う中、住民を交えた同訓練が発案された。事前準備の会議には、鶴見警察署や区役所、区社協などの職員も参加し、第一回目として声かけと通報を重視した。
普段のあいさつ重要
認知症役は顔がわからないように地区を入れ替え、複数人を配置。捜索は矢向2チーム、市場3チームにわかれ、自分たちの住むまちを歩きながら探した。
参加者は、季節と服装が合わない人などに声かけを実施。一般の人に話しかける場面もあり、「見極めが難しい」という声が多く上がった。散歩中の高齢女性に声をかけた矢向5丁目の渡辺真知子さんは「日常会話を意識した。普段からあいさつし合うことが重要だと感じた」と振り返った。
一方、認知症役からは「大人数だと怖い」「目の前で通報されると、悪くないのになぜ?と思う」などとの意見もあった。
約3分の1が認知症か
同署によると今年1月からの速報値で、同署管内で捜索願が出された約180人中、65歳以上が約60人で、そのうち認知症の疑いがある人は約50人とする。
汐田総合病院の宮澤由美副院長は、徘徊らしき人に声をかける文化があるというベルギーのブリュッセルを例に挙げ、「不明後2時間くらいで帰宅するそうで、それを誇りにしている。住民や地域の病院、ケアプラなど、力を合わせてまちづくりできれば」と話した。
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