矢向小学校6年3組の児童33人が、尻手銀座商店街のカルタをこのほど制作した。カルタ製作は、昨年から尻手銀座の活性化をテーマに学習してきた児童たちの集大成。尻手銀座の店主らは、「かつての賑わいを取り戻すため、もう一度がんばらなきゃ」と、児童の取組から力を得ている。
商店街をテーマにした学習は、近年大型スーパーの出店などで客足が伸び悩んでいた尻手銀座に問題意識を持った児童の発案から始まった。かつては90店舗が軒を連ね、「スリが出るほど人が溢れていた」という。
これまでに児童は、尻手銀座の良いところを調べるインタビューや、恒例行事の夜店に参加しヨーヨー釣りを出店。活気に満ちた夜店を体験し、普段の商店街をさらに元気にしようと新たな取組を考える中で、カルタ作りが提案された。動画CMなどのアイデアも挙がったが、地元の幅広い世代に、気軽に商店街の魅力を知ってもらえるツールとしてカルタを選んだ。
魅力五・七・五に
カルタは、尻手銀座の各店舗の特徴を取材し、五・七・五でまとめ読み札に。絵札には、店舗の外観や働く商店主たちの写真を載せた。製作費は夜店のヨーヨー釣りの収益を活用した。読み札の内容は児童同士で校正し完成度を高めた。「たくさんの魅力を限られた文字数に収めるのが大変だった」と児童らは振り返る。
製作したカルタ6セットは、尻手銀座や矢向地区センターなどに寄贈された。
応援続けたい
児童の取組は商店街を元気付けた。尻手銀座で洋品店「ミカワヤ」を営む藤原鉄之さんは、「現状の商店街にあきらめを感じていたが刺激をもらった」と言う。同商店街の山梶眞右会長は、「景気は下降向きでも、もう一度昔の商店街を取り戻そうと思えた。カルタを有効活用していきたい」と前を向く。山梶会長の笑顔に達成感を得たという児童。この春には同校を卒業し、中学生になる。「商店街に関わり続けたい。カルタでイベントを企画できたら」と話していた。
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