県政報告ひでしの「実績で勝負」㉑ かながわ消防強化へディザスターシティを実現 公明党 鈴木 ひでし
「まかせて安心、いのち守る鈴木ひでし」をモットーとし、県民の一人としても、皆さまに安心して暮らしてほしい――そう願い活動してきた思いが、また一つ結実しました。4期目の折り返しとなる前半2年を終えた今、皆さまと実現をお約束した防災に関する実績をご報告いたします。
神奈川県は、今年度、厚木市内にある消防学校をオール神奈川の実践的トレーニングセンター「かながわ版ディザスターシティ」として整備することを決めました。本年度の県議会第1回定例会において予算が議決され、機能強化費として3億円あまりの予算が計上されました。
これにより、先日初めて実動訓練が実施された、県内各消防本部からの応援部隊を一元的に運用する「かながわ消防」(県消防広域運用調整本部)の強化にもつながります。
昨年6月に創設を提言
ディザスターシティとは、アメリカ・テキサスにある災害対応訓練のための大規模施設です。住宅やオフィス、商店街モールなどの倒壊現場や、脱線車両といったさまざまな災害現場をリアルに再現しており、より実践的な訓練を行える施設として、消防などの専門機関に活用されています。
県内既存の消防学校には、高層棟や地下街など、多様な施設が整備されていますが、倒壊現場を想定した施設は不足しておりました。熊本地震などを見ても、倒壊家屋の下敷きになったケースは多く、高度な技術が必要となる救出活動のための施設が必要だと感じていました。
さらに、長い海岸線を持つ本県において、津波体験の重要性なども考え、私は昨年6月の第2回定例会で、黒岩祐治知事に対し、「消防学校のディザスターシティ化」を提言。黒岩知事は「かながわ消防の的確な運用や技術習得、多様化・大規模化する災害への対処などのために訓練施設の充実は必要」と答え、ディザスターシティを参考にすると明言していました。
県民の命を守るより強固な組織に
私がディザスターシティ化を提言したきっかけの一つに、「かながわ消防」の発足があります。
これは、私が2014年2月の第1回定例会から創設を訴え続け、昨年4月に発足したものです。横浜、川崎、相模原の政令3市を含む、県内25の消防本部の応援部隊を事前に登録し、県が一元的に調整して被災地へ派遣することを目的に誕生しました。
運用の方法としては、災害発生時に、被災市町村の要請を受けて県知事が「かながわ消防」を設置。県庁内に置かれた調整本部で情報収集にあたり、被害状況を見ながら、応援部隊となる県内各消防本部への出動要請を行うものです(=図参照)。
2月10日には、県内全25消防本部から約200人が参加し、初めての実動訓練が行われました。当日は、連携を確認しながら訓練が進められ、有意義なものになりました。
こうした訓練を行い、かながわ消防の充実を図るために、ディザスターシティは最大の効果を発揮するものになるはずです。せっかく創設された「かながわ消防」を、県民の命を守る組織としてより強固なものにしたい――その一心が、整備を訴えるきっかけとなったのです。
地震はもとより、台風や集中豪雨といった風水害など、災害は近年、想定を超えるように多様化し、激化しています。そうした災害のすべてにおいて、行政の境界線は関係ありません。
県内の応援体制を確かなものにするためには、例えば海側の消防は土砂崩れや山岳救助、山側の消防は海難事故や津波への対応が求められます。新施設はこれらの課題をクリアするものにもなります。
より意義のある全国初の施設に
かながわ版ディザスターシティは、全国初の訓練拠点となります。整備は、これまでの既存施設を活用しながら、不足していた倒壊家屋、土砂や水で埋まった建物、水没車両などを再現。あわせて災害対応ロボットの実証研究なども行われる予定で、さまざまな実践訓練が可能となります。
総面積8・1ヘクタール、東京ドーム1・7個分という国内最大級の広さとなるこの施設。例えば一般開放した体験型施設としても活用するなど、県民の皆さまにとって最大限意義のある施設となるよう、今後も提案してまいります。
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