横浜市の23年上半期の救急出場件数が8万227件と、前年比3965件(5・2%)の大幅増になった。17年をピークに出場件数は減少していたが、21年から再び増加傾向に。ここ数年は高齢者の搬送が増加しており、上半期の構成比では初めて50%を超えた。
今年上半期の救急出場件数は、年間最多を記録した17年の8万2596件に次ぐ多さ。1日あたりの平均出場件数は443件(前年比22件増)で、3分15秒に1回救急自動車が出場したことになる。
種別では急病が5万3375件(前年比2809件増)、一般負傷は1万2933件(同944件増)の一方、交通事故は6400件(同49件減)となった。
区別では18区中16区で増加しており、瀬谷、泉、神奈川の順に増加率が高い。都筑と港北は上半期で減少したものの、7月21日現在の速報値では都筑が5人増に。港北も同14人減だが、増加に転じそうだ。
搬送者7万286人中、65歳以上の高齢者が3万5436人(前年比2085人増)で50・4%を占めた。
救急出場件数は少子高齢化や核家族化の進展、市民意識の変化などもあり、人口の増加率を上回る勢いで増加してきた。17年にピーク(年間16万2536件)となったため、市民への救急車適正利用の告知などを行ったところ、翌18年から20年(13万1282件)にかけて減少したが、21年以降は再び増加に転じた。
横浜市消防局では、断定できないと前置きしたうえで、「年代別の搬送で高齢者(65歳以上)の割合が平成20年に成人(18歳以上65歳未満)と逆転したことなどが増加の一因と考えられる」と分析している。
5月以降は熱中症による救急搬送が急増している。7月20日までの搬送人数は前年比約4・2倍増の341人(速報値)で、高齢者の割合が高い。市は熱中症対策として水分補給やエアコン、扇風機の有効活用、運動時の水分・塩分補給など、注意を呼びかけている。
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