盲学校に「さわれる検索機」 ヤフーが提供 デモ授業
検索サイトYahoo!JAPANを運営するヤフー株式会社(宮坂学社長)が開発したシステム「さわれる検索」が1月14日、横浜市立盲特別支援学校(星野勉校長)=松見町=に仮設置された。これは、音声認識により調べたいものがその場で3Dプリンタから立体模型として出力されるもので、当日はヤフーの担当者らが特別授業を行った。
ヤフーが開発した「さわれる検索」マシンは、音声入力によって認識されたキーワードを内蔵の3Dプリンタから立体物として出力することができるシステム。3Dデータは、法人・個人を問わず世界中から投稿されたものなど10万点以上がこのマシンから検索できる。簡単なもので5分程度、複雑なもので1時間以上かけて出来上がる。
この日は、ヤフー担当者が学校に出向きデモンストレーション。マシンと対面した子どもたちは、雲のようにモクモクとした形を触ってみたり、耳を近づけて音を聞いてみたりと興味津々。樹脂を溶かして立体模型を作っていく工程を音や振動を伝って体感した。5分程度で出来上がった模型を手にして「ちゃんとできてる」と驚いた様子の子どもたち。「日本の形が知りたいので、日本列島を作ってみたい」など、さっそく調べたいものをそれぞれ話していた。
学習意欲の向上に期待
同校は日本で3番目の盲学校として120年以上の歴史を持ち、幼稚部から専攻科まで106人が通っている。普段は目の見えない生徒や視力の弱い生徒など、一人ひとりに合わせて立体や点字の教材を使って授業を行っている。できたての模型に感動する子どもたちを見て、星野校長は「知りたいものをその場で手にとることができるので、視覚障害教育の有効なツールとして生徒の意欲につながると思う」と話した。このマシンに使われている3Dプリンタは、同校を含む7校に寄贈される予定となっている。
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