2商店街インタビュー 消費増税「影響わずか」 集客1割減も想定内
4月に消費税が8%になってから1カ月が経過したことを受け、本紙は六角橋商店街連合会(石川清貴会長)と大口通商店街協同組合(渡辺誠理事長)に、売り上げ面の影響について取材した。両商店街とも3月の駆け込み需要や増税に伴う買い控えについて、「影響は小さい」としている。
多くの商店が軒を連ね、区内の2大商店街との呼び声が高い「六角橋」と「大口通」。消費税5%だった今年3月に比べ、8%に上がった4月の売り上げに影響はあったのかという問いかけに対し、石川会長は「3月下旬にいきなり買いだした買い物客は多かった。とは言え、感覚としては4月の売り上げにそれほど変化はなかったように思う」と答える。一方、渡辺理事長は「駆け込み需要も買い控えも、想定より影響が小さかった。客単価に変わりはなく、客数が9割程度。まだまだ庶民の購買意欲が小さいのでは」と分析する。
4月以降、商品やサービスの価格に増税分をそのまま転嫁した商店街もあるが、内税表示の商店が多い両商店街には、値札が増税前のままであったり、「価格据え置き」と表記している商店が多い。それぞれ買い物客から「消費税込みですか」と聞かれる場面もあるが、今のところトラブルなどは特にないという。
GOGO商店街
近い将来、10%への引き上げも起こりうる。六角橋では現在、商店街を挙げての増税対策は行っていないが、「その道のプロである商店主が、講師としてレクチャーするような『まちゼミ』を開催しようという企画もでている」と話す。大口通では、駆け込み需要を狙って企画した「ウインタープレミアム商品券」が3時間で完売するなど、一定の効果がみられた。「今後も集客イベントなどでボトムアップを図りたい」と目論んでいる。
また、増税で消費者の買い控えが懸念される4月から6月にかけて、市商店街総連合会が企画した集客イベント「GOGO商店街」に両商店街も参加する。
六角橋では6月5日から7日までイベントを実施。詳細は未定だが、7日には鶴見区の「レアールつくの商店街」間でシャトルバスを走らせて、女性歌手が同乗する企画を予定している。大口通は5月25日から31日まで、「われら生活応援隊」をテーマに開催。25日のオープニングイベントでは、商店街一帯を巡る住民参加型のゲームラリーが行われる。
両者が綴った「増税に対する思い」。石川会長は「何でも知っている商店主に聞けば、増税に影響されずにオトクに買い物ができる」と、『個人商店は情報の宝』を選んだ。渡辺理事長は「増税するにしても税金の使い道が重要だ」と『増税をムダにするな!』を選択。庶民の声を代弁していた。
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