連載寄稿 イルカ博士の生命感動日記 ㊳イルカのクリスマスショー
イルカの音を聴くことは実に優雅な楽しみをもたらしてくれます。ただし、少しだけ意識的な訓練が必要ですけれど。
イルカを飼育している横浜八景島シーパラダイスに行くと、彼らがとてもおしゃべりな動物であることを実感します。特に、海のカナリヤと呼ばれるベルーガというシロイルカのおしゃべりに気づくでしょう。
水の中から顔を出して鳴く、高く澄んだ声はカン高く、思わず耳を押さえたくなります。よく見ると、おでこのところがやわらかく震えて音を出しているのがわかります。イルカたちのにぎやかな合唱が始まると、天使のようにけがれのない歌声を響かせ、夢のような、忘れることのない喜びをもたらしてくれます。ベルーガが多く棲息する北極海に接するロシアでは、にぎやかにおしゃべりする人のことを「シロイルカのような人」とたとえるそうです。
少し離れたプールでは、バンドウイルカが単調な声で鳴き続けています。リズミカルな特徴のあるその声音は、聞こえてくるというより感じるといっていいようなものです。やがて、クリスマスショーが終わり、イルカたちは自由に泳ぎながらお互い共通する言葉を話し遊んでいます。
いつの日か、きっと人はイルカの言葉がわかるようになれば、イルカからいろんなことを学ぶことができるでしょう。
【日本ウエルネススポーツ大学特任教授・岩重慶一
(問)【メール】iwashige@gmail.com】
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