プロボクサーとしてWBC世界ミニマム級王座に挑戦する 大平(おおだいら) 剛(ごう)さん 白幡西町在住 31歳
周囲の支え、原動力に
○…「リングで自分ができることをしっかりやりたい」。3月3日の世界ミニマム級王座を前に決意は固い。2014年12月に日本人選手と世界タイトルを争い敗れてから1年。次戦は日中40度を超えることもある敵地タイのリングに上がり、40戦無敗の王者に挑戦する。「無理に倒しに行かず、自分のスタイルを崩さないように戦いたい」。世界王者となってベルトを掲げる姿を思い描く。
○…幼少期から白幡西町に住む。浦島小時代にソフトボールを始め、浦島丘中では野球部に所属。高校はスポーツから離れて過ごしていたが、2人の兄の影響で3年生のときにボクシングの道へ。法政大在学中の21歳でデビュー。就職を機に一度はリングから退いたがボクシングへの強い思いは変わらず、1年半で会社を辞めた。「チャンピオンを目指そうと覚悟を決めた」。14年1月に悲願の日本王者を掴み取った。
○…前回の世界戦での敗戦から3カ月。引退の二文字が頭をよぎる中臨んだ再起戦で、何とか判定勝ちした。「応援してくれる人が喜ぶ姿を見て、もう一度続けようと思った」と現役続行の意志を固めた。中盤で失速した世界戦の教訓から、この1年は心拍数を上げる練習で基礎体力を強化。体のバランスを保つ体幹トレーニングにも取り組んだ。原動力は「チャンピオンになりたいという思いと、支えてくれている皆さんへの思い」と答える。
○…巧みなカウンターを持ち味に世界ランキング7位につけるが、試合で得るファイトマネーだけで生計を立てるのは難しい。朝5時30分に起床してロードワークを終えると、日中は都内のスポーツショップで働く。試合には、職場の仲間や浦島小時代の友人も駆けつける。タイへは現地とのパイプを持つ兄が同行。ベストコンディションで当日を迎えられるよう支えてくれている。「ラストチャンスだと思って悔いがないよう臨む」と拳を握りしめた。
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