今年度行われる神奈川県公立学校教員採用試験の案内用リーフレットとポスターに、県立神奈川工業高校3年の大場彩萌(あやめ)さんの作品が選ばれた。「先生、神奈川でまってます!」というキャッチフレーズをうまく表現したことが評価され、県内施設で約1万270部が配布・掲示されている。
2006年から「先生、神奈川でまってます!」のキャッチフレーズで教員採用をPRしてきた県教委。教員と最も距離が近い生徒の発想によるイラストをポスターに起用することで、キャッチフレーズのイメージを具現化できるのではないかと、07年から原画の募集を始めた。
芸術コースやデザイン科がある、または素描などの授業を行っている県立高校の生徒を対象に実施している原画募集。10回目となった今回は7校25作品が集まり、大場さんの作品が起用された。子どもたちが大人の手を引く姿が描かれ、イラストを目にした教員志望者の手を引いているように見える作品に、県教委は「キャッチフレーズのイメージがとてもよく出ていて、教員を目指す方に神奈川県の教員採用試験を受けたいと思ってもらえるような作品だった」と評価した。
4月12日には桐谷次郎教育長から感謝状が贈られ、緊張気味だった大場さんだが、「自分の作品が実際のポスターになったことを嬉しく感じた」と嬉しそうな表情をみせた。
夢はイラストレーター
大場さんはデザイン科に通う3年生。原画は、2年次に課題研究という授業を通じて応募した。「先生が神奈川県に舞い降りるようなイメージで、ポスターを見た人が引き込まれるような構図にした」と説明する。夏休み中に構想を練り、授業と放課後の限られた時間の中で完成させたという。卒業後は専門学校などに進学し、将来は「イラストレーターのような仕事に就きたい」と目標を語った。
リーフレットとポスターは県内施設で配布・掲示中。
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