菅田神明社を拠点に町会神輿を担ぐ「東友神輿保存会」(原田保弘会長)が創立30周年を迎え、4月17日にロイヤルパークホテルで記念式典を開催した。同保存会はメンバーを入れ替えながらも、「明るい菅田をつくる」という発足当初の目的のために活動を続けている。
「明るい地域づくりのための団体を設立しよう」。同保存会は、菅田地区自治連合会主催のソフトボール大会に集まった父親ら約50人が立ち上げたもの。菅田東町自治会の友好を深めようと「東友神輿保存会」と命名し、1986年の発足に向けて練習を開始した。
寄贈受け本格化
当初は、年に1度の晴れ舞台となる菅田神明社大祭にも、浅草から借りた神輿を担いでいた。これを見かねた同保存会の世話人だった故・松下慶作さんが、93年に神輿を寄贈し一気に活動が本格化。会員らが中心となって寄付金を募り、高さ2m、重さ200kg超の神輿を飾り付けた。「わっしょい、わっしょい」と毎年9月末に菅田地域を巡る神輿には、こうした地域の思いが込められている。
他地域と交流
同神輿保存会の課題は世代交代だ。高齢化は進み、会員数も約30人にとどまる。そこで、2003年に3代目会長となった原田さんは、それまで閉鎖的だった活動を広域に展開。防災訓練や盆おどり大会などに参加し、若者と関わる機会を増やしている。菅田神明社の奉賛会長・河原史郎さんは「いまや地域の頼りになる存在となっている」と目を細める。
さらに、同保存会では年間10カ所ほどの祭りに参加し、市内の他団体との交流を深めている。応援に出向くことで、少ない人数をカバーし合うのだという。
原田会長は「神輿を担ぐ我々に手を合わせる高齢者の方もいる。少しでも地域に貢献するため、これからも活動を続けていきたい」と抱負を語った。
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