ミスター高橋の 連載 「貯筋」の心得 【14】プロレスラーと歯の健康
名だたるトップアスリートはまず間違いなく健康な歯をしています。プロレスラーも言うに及ばず、かつて私がレフェリー兼外国人選手の担当をしていたときの話をちょっと一言。
プロレス黄金期といわれた時代。世界を股に大奮闘した身長223cm、体重270kgの大巨人といえば、ご存知アンドレ・ザ・ジャイアントです。
その大巨人の歯の本数ですが、一般人の28本(親知らずを除く)よりかなり多く、なんと42本もあったのです。巨体に比例する大きな口の中を覗かせてもらったのですが1本のムシ歯もなく、歯並びも整然としていたのには驚きでした。
もちろん歯の健康管理にはかなり気を使っていました。野球のグローブを思わす大きな手で歯ブラシを持つ様は実にユーモラスでしたが、人一倍歯を大切にしていた理由とは――。
プロレスは対戦相手の猛攻を耐え、逸機となれば豪快な荒技で反撃する激戦の連続。攻防を問わず奥歯を食いしばる圧力は体重と同じか、それ以上のときもあるといわれています。つまり歯並びが悪く欠損歯があると力を出し切れず、いいパフォーマンスはできないということなのです。
私が付き合ってきた外国人レスラーは1000人にも及びますが、鳴かず飛ばずの連中の多くは口腔ケアに無関心でした。
ファンには無愛想で最も恐怖のレスラー大巨人でしたが、なぜか歯科医師だけには従順だったもうひとつの理由がありました。それは大好きな焼肉を腹いっぱい食べるためだったのです。
さて、「貯筋」を心がけておられる皆さまにとっても好物を食するは至福のとき、歯の健康管理もお忘れなく。
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