ミスター高橋の 連載 「貯筋」の心得 【19】スポーツの目的
スポーツは、大別して『競技スポーツ』と『健康スポーツ』に区分され、二者はトレーニングの内容も強度もまるで異なります。
まず競技スポーツの目的は、アマチュアの選手であれば名誉、つまりメダルの獲得である。何の競技大会であろうとも上位入賞は並大抵の努力なくしては成し得ない。技術や記録向上を目指し極限への挑戦を追及する。だが、時として健康を害するところまで自分の身体を酷使してしまうのが競技スポーツで、そのリスクは限りなく高い。
プロフェッショナルの選手も努力分野では前述と同じであるが、目的は観客を楽しませることと、より多くのギャラを稼ぐことにある。私の知り得るプロレス界でも、レスラーたちは過酷なトレーニングに耐え抜き、危険覚悟の試合展開を繰り広げエースの座を勝ち取ろうとする。だが、その代償は決して小さくはない。長年のトレーニングや試合で痛めた身体部位は悲鳴を上げ、引退後には歩行すら困難に陥ることもあるが、彼らは将来のリスクは承知の上で眼前の栄光を狙う。
健康スポーツの目的はQOL(生活の質)を低下させることなく生涯を送ることに尽きる。高年になっても軽スポーツは続けていきたいものだが、記録や順位は二の次にして、参加できる喜びを優先すべきである。いずれにしても、健康トレーニングは継続が大切。有酸素運動のウオーキング、筋トレ、ストレッチの三つをバランスよく行うことである。
さて、以上述べてきたことに経験則からの私見を加えると、勤勉な頑固一徹にとらわれず上手な手抜きを心得ている人の方が、体は長持ちしているようです。
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