ミスター高橋の 連載 「貯筋」の心得 ㉓高齢者の筋トレに新説
正しと信じられていたトレーニング法でも「実は間違いだった」と改められることが間々ある。有名なのは「運動中に水を飲むな」という伝説的な間違いや、「脚を鍛えるうさぎ跳びは膝の十字靭帯を痛める」と禁忌になり、「上体起こしの腹筋運動は、膝を伸ばした状態で行うと腰痛の原因になる」等々、数えあげればかなりある。
さて、私も近時発表された高齢者筋トレ法で新たな知識を得ることができた。健康運動指導士として資格者登録されている私には、最新の健康・体力づくり情報を載せた機関紙が届けられる。新情報はこれまでの常識を覆すものだった。
早速我が『貯筋倶楽部』でも指導方法を変えたのだが、その機関紙に発表された論文の一部を抜粋し、分かりやすく要約してみます。
《高齢者でも筋肥大が十分に起きる運動とは》
運動で最大の筋力を出す速筋を肥大させるには、重い負荷でゆっくりトレーニングすることが必須とされていた。しかし高齢者に無理は禁物。そこで研究者らは、「軽い負荷でも速度があればいいのでは」と考え実験を試みた。実験の対象となった63名の青年と高齢者(65歳〜80歳)を二分。半数は従来通り高負荷・低速で行い、残りの半数は若干スピードを付けた軽負荷で14週間行ったところ、両方のグループとも性差・年齢に関係なく速筋の量が9〜12%アップしたのだ。
つまり「重い負荷をかける事のできない高齢者でも、軽い負荷で反復動作を速めに行えば十分な効果を得られる」と証明されたのだ。 ただし高齢者ほどトレーニング後には十分な蛋白質摂取が大切。老後の貯筋で健やかにお過ごしください。
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