神奈川区薬剤師会の新会長に就任した 北川 尚代さん 栄町在住 60歳
健康管理の駆け込み寺に
○…神奈川区内約80店舗の薬局・薬店・ドラッグストアで構成する区薬剤師会の新会長に就任した。「薬学的な観点からの指導は、薬剤師ならでは」と自負するが、医薬分業が進んだ日本は、諸外国と比べて諸権限が少ない薬剤師後進国だ。そこで国は昨年10月から、薬剤師が地域住民の健康管理に積極的に関わる「健康サポート薬局」制度をスタートさせた。「これを転機に会員同士の連携を深め、薬局を健康管理の駆け込み寺にしていきたい」と意気込む。
○…神奈川区出身。中学3年の時、母の病気を知り薬剤師を志す。3代続く医師の家系で「往診鞄を手にする父の姿が脳裏に焼きついている」。これが在宅医療薬剤師として活動を続ける原点となった。バレーボールに打ち込みながら勉学に励み、大学では薬品化学の研究に没頭。「構造式を見て分子の形や性質を考えるのが好き」というリケジョ(理系女)だ。
○…出産後、緑区で開局。医師の紹介で約120人の在宅患者を紹介された。薬の飲み合わせと副作用の確認は、在宅医療において重要な役割。端から薬剤師を口説いて歩き、ついにエリアごとの担当制を作り上げた。区薬剤師会に入会したのは約20年前。済生会病院との合同研修会を担当するなど、副会長として会をけん引してきた。栄町に新局をオープンさせると多忙を極め「旅行中に資格勉強をしていたら、さすがに家族も呆れていた」と笑う。
○…子ども3人と孫4人に恵まれた。ダイビングのライセンスを持ち「あの美しいプーケットの海をまた見たい」と目を輝かせる。スキーにアロマテラピー、ステンドグラスと趣味は多彩。時間に制約があり、どれも長続きしないのが悩みだという。「薬剤師さんが家に来て何するの」という心無い言葉に傷つきもしたが、現在はこれを原動力に変え「会員みんなで地域に出ていくことから始めたい」と将来を見据える。
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