新子安在住の久保田秀敏さん(42)が、10月27日〜30日にかけて豪州ゴールドコーストで開催された、ウエイトリフティング競技の国際大会「ワールドカップマスターズ」(男子40〜44歳の部・77kg級)で悲願の金メダルを獲得した。
階級上げての快挙
同大会は、年に2回開催されているウエイトリフティングのマスターズ国際大会の一つだ。今年4月の国際大会(69kg級)で銀メダルを獲得している久保田さん。今大会では、本来の階級よりも一つ上のM40(男子40〜44歳の部)の77kg級にエントリーした。
「会社員なので時間に限りがありますが、今まで以上に妥協せず練習に励んできました」と、全身の筋力アップにも努め、体重を72・4kgにまで増やして大会に臨んだ。それでも、世界各国の国内大会を勝ち上がってきた6選手の中で最軽量だった。
僅差の勝利
結果は、バーベルを頭上に一気に引き上げ、両腕を完全に伸ばし、立ち上がって静止する「スナッチ」種目が93kg。バーベルを一度胸の上まで持ち上げ、脚を前後に開いて体を沈め、その反動で頭上に差し上げる「ジャーク」種目が120kgでトータル213kg。2位まで3kgという僅差の勝利だった。「ジャーク種目は121kgが大会前の目標でしたが、成功確率は5割。周りの選手の様子を鑑みて、予定を1kg下げて120kgに設定しました」と、冷静な試合運びで世界一を手に入れた。
悲願達成も慢心なし
マスターズの国際大会に出場して7年。2〜6位の常連で、下馬評では「いつ優勝してもおかしくない存在」だった。しかし、自身は今回の快挙を「運の力」だと振り返る。「毎年出場したことで、たまたま運がめぐってきただけです。競技力としてはまだ課題があります」と悲願の世界一にも慢心はない。
京都大学でウエイトリフティングを始めた久保田さん。新子安に住んで12年、神奈川県代表として国体の出場経験もある。「行きつけの定食屋では、言わなくても大盛りが出てくるようになりました」と笑う。
「より良い記録を出すことを心がけないと、マスターズ自体の評価を下げてしまう」と今後も更なる高みを目指す。
|
<PR>
神奈川区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|