10周年を迎えた神奈川区いまむかしガイドの会会長 大平 修さん 菅田町在住 78歳
おもてなしの心を大切に
○…「あっという間。無我夢中で歩んできた10年だった」。神奈川区は「東海道宿駅制度」の制定400周年となる平成13年設立を目指し、神奈川宿のボランティアガイド育成を企画。1年半の研修を修了したガイド26人で神奈川区いまむかしガイドの会はスタートした。「初ガイドは緊張してしまい、暗い雰囲気で終わってしまった。以後、明るい雰囲気づくりを心掛けている」。一昨年には3期生が入会し、現在は50代〜80代の31人が所属。ガイド役は年に30回に及ぶ。
○…剣道少年として福岡県博多市で幼少期を過ごす。父の転勤のため、6年生で幸ヶ谷小に転校してきた。「いきなり洲崎神社の奉納試合に駆り出された。面で一本。胸が高鳴ったのを鮮明に覚えている」。横浜第二中学(現翠嵐高校)までは、台町を通って登校。「風情ある通学路だった。野球に夢中で、当時は気付きもしなかった」と振り返る。横浜市大を卒業後、石油輸送の仕事に就いた。時代は高度成長期。「タンカーの手配が間に合わなくて大変だった」。
○…定年後、偶然に仕事の取引相手だった深澤経一前会長と出会った。「第2の人生は社会に関わることがしたい」と思っていた矢先で、すぐに入会。平成18年には、2代目会長に就任した。モットーは「おもてなしの気持ちでお客さんと接すること」。開港150年記念行事に参加し、観光客向けのガイド「ヨコハマまちあるき」が表彰されたことは、会の誇りだ。
○…息子と娘、孫2人に恵まれた。今後については、「会の世代交代を進めていきたい」と、思うところがある様子。「今日は楽しかった」が何よりの生きがい。この一言のために、ボランティアとして活動している。ガイドと並行して手話の勉強も続けてきた。「耳の聞こえない人に手話でガイドすることが目標です」。いくつになっても夢を追いかける姿に、世代を超えた情熱を感じた。
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