神奈川はまっ子隊広報部長として子どもたちの安全を守る 加藤 晃さん 東神奈川在住 78歳
子どもの笑顔が原動力
○…神奈川はまっ子隊の広報部長として活動をカメラに収め、毎年活動冊子を作成している。52歳の時に交通事故で息子を亡くし、直後に自治会の交通部長に就任した。そして、2004年に神奈川交通安全協会が取り組む「親子3代自転車教室」に参加。「これは記録に残しておくべきだなと思い、冊子を作ってみたんです」。ここから広報誌作りが始まった。
○…生まれは新潟県十日町市。何mも雪が積もり、2階の窓から出入りするような豪雪地帯で育った。「雪に負けないように背が高くなりました」と冗談交じりに当時を懐かしむ。現在でも小学校の同窓会が地元で行われており、毎年同級生が集まると、方言が自然と出ているという。しかし、高校の卒業を前に、このまま地元にいては成長できないと思い、上京を決意。横浜市内にいる親戚の家に転がり込み、5年ほど住まわせてもらった。
○…日立造船の神奈川工場に入社。船体を修理する仕事に就いた。100人もの仲間をまとめる監督役も務めた。「船が人間のようだった。汽笛を鳴らして再び港へ出る時には涙が出たよ」。危険と隣り合わせの現場にいたこの頃から、安全が第一だと強く確信。60歳まで、20年間勤務した後、関連会社に請われ、造船技術で培ったテクニックを幅広く若手に伝授した。
○…囲碁・将棋・麻雀・謡曲が趣味で、囲碁に至っては関西棋院六段の腕前。モットーが「探究心」なだけあって、何事も気になったらチャレンジする性格。現在は妻と2人で仲良く暮らし、2人の娘と4人の孫たちが頻繁に遊びに来てくれるそうだ。今後の目標は「元気に長生きすること」。参加した子どもたちに街で会った時に「おじさん、この前はありがとう」と言われるのが、やっていてよかったと思える瞬間。「親として息子を守れなかった。その償いとしても、最後まで続けていきます」と決意を力強く語った。
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