ヨコハマ市民まち普請事業 片倉の井戸作りを認定 防災利用で高評価
横浜市が市民の自主的な街づくり活動を支援する「ヨコハマ市民まち普請事業」の2次コンテストがこのほど開催され、神奈川区の瀧乃川保存を考える会(瀬井恒之代表)が提案した「瀧乃川源流の湧!優!悠!防災井戸作り」が認定された。
市は2005年から、地域の特性を活かした生活環境の整備プランを市民から募集し、2回の公開審査で選出された提案に対して最高500万円の整備助成金を交付している。今年度は8区から10団体が応募し、5団体が2次コンテストへ。同団体が提案した片倉うさぎ山公園内での防災井戸作り(費用約53万円)が、ほぼ満票で選出された。
源流を整備防災拠点に
地元住民ら約30人で活動している同団体は、片倉うさぎ山公園に災害時避難場所や給配水設備を作ろうと、東日本大震災後に結成した。公園には区内を流れる「滝の川」の源流と、その湧水が流れ込んでいる池がある。しかし、ヘドロで汚れて生き物も住めないような池だったため2011年6月から池の改修に着手。1年でメダカなどの生き物が住めるきれいな池をよみがえらせた。
井戸は専門知識や技術を持ったメンバーを中心に、手掘りで作る予定。4月以降から正式に助成金を活用した井戸作りを始め、数カ月で完成させる見込みだ。「飲料水としては難しいがトイレなどに役立つ」と瀬井さん=人物風土記で紹介。井戸の深さは約10mを想定。池の周りなどには花を植え、蛍の育成にも挑戦する。現在、池の整備や管理は同団体が行っており、井戸も同様に管理していく予定だが、地域全体で公園の美化や防災コミュニティを育成するため、各町内会を通して周辺住民に呼びかけているという。また、同公園を指定避難場所の一つとして加えるよう区へ提案しており、瀬井さんは「実現すれば公園周辺に住む高齢者にとっても災害時に避難しやすい環境になる」と話している。
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