神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
神奈川区版 公開:2013年12月5日 エリアトップへ

区連合町内会長で最年長。60年前から三ツ沢地区の地域活動に携わっている 田中 政一さん 三ツ沢中町在住 89歳

公開:2013年12月5日

  • LINE
  • hatena

戦争体験が全ての原点

 ○…三ツ沢連合町内会会長として、精力的に地域と関わっている。自宅はまるで民芸品のミュージアムのよう。玄関をくぐると、ひときわ大きな人形が鎮座しており、書斎には、所狭しと民俗学の文献などが陳列されている。「福祉などの環境は、以前に比べれば格段に良くなった。しかし、超高齢社会に対応するための課題も残っている」と持論を展開。ゆっくりと思い出すかのような語り口だ。

 ○…大正生まれ。5人兄弟の長男として育った。「幼い頃は苦労の連続だった。当時から豊顕寺の桜の花は美しく、疲れた心を癒してくれた」。太平洋戦争末期、横浜商業の夜学生だった時に軍役を強いられ、終戦まで名古屋の教育隊に属していた。「戦友の多くは戦死した。彼らのためにも、何かしなければ」。後生の育成を使命に生きることを誓い帰郷。横浜大空襲で変わり果てた街並みに驚いた。

 ○…そうした戦争体験が、民俗学に興味を持つきっかけとなった。以来、文献や書籍を読み漁っている。戦後は、父の営む建設会社で仕事に明け暮れた。生活が落ち着いた約60年前に、念願の青少年指導員となった。その後も、市民生委員の会長などを歴任するなど、地域活動に注力。国や市の視察団の一人として欧米に渡り、日本の遅れを痛感。国や市に対する提案が採用されたこともある。

 ○…趣味は山登り。30代のころから月1回程度のペースで続けている。「山岳信仰など、古いしきたりのある山が好き。奥入瀬渓谷はとても良かった」。海外旅行も次回のキリマンジャロ登山で50カ国・90回を数える。「ロッキー山脈は最高だった。民族人形があふれてきたので、自宅2階フロアを展示場に改装した」と笑う。酒・タバコはやめた。元気の源は「腹八分目」だ。子どもたちの喜ぶ顔が見たくて、数年前からXマスイルミネーションも始めた。「我々は理想と現実の狭間で生きている。私はその仲人になりたい」

神奈川区版の人物風土記最新6

久保田 剛さん

この春から神奈川警察署の署長を務める

久保田 剛さん

神奈川在勤 58歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

福田 茂さん

4月1日付で神奈川消防団の団長に就任した

福田 茂さん

幸ケ谷在住 65歳

4月4日

小谷野 貴弘さん

南神大寺小学校の創立50周年記念事業実行委員長を務めた

小谷野 貴弘さん

神大寺在住 42歳

3月28日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

3月21日

近藤 真さん

火災への適切な初期対応で、神奈川消防署から感謝状表彰を受けた

近藤 真さん

西寺尾在住 72歳

3月14日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

神奈川区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook