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神奈川区版 公開:2014年3月20日 エリアトップへ

NPO法人多言語社会リソース(MIC)かながわの理事長として医療通訳に力を注ぐ 松野 勝民さん 済生会神奈川県病院勤務 55歳

公開:2014年3月20日

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言葉の壁越え人権守る

 ○…「日本語での会話が困難な外国籍住民に、安心して医療サービスを受けてもらいたい」と県下63の医療機関と提携し、医療通訳者の派遣やコーディネートなどに取り組む。その活動が評価され、独立行政法人国際交流基金から地球市民賞を授与された。「治療というのはお金がなくてもできる。でも、言葉が通じなければ治療できない」。先進的事例として全国的にも注目され、医療通訳研修の講師として各地を飛び回っている。

 ○…富家町にある済生会神奈川県病院のソーシャルワーカーとして、入院患者などの生活支援にあたる。大学では授業に出ず有隣堂でアルバイトに勤しむ日々だったが、4年生のとき、ゼミナールの先生がソーシャルワーカーについて教えてくれたことがきっかけで志す。1987年に県病院勤務になって数年後のある日、来日2週間の外国人が急患で運ばれてきた。そこでぶつかった言葉の壁。「医療現場における通訳」という課題に直面した。

 ○…なかなか進まない県の医療通訳システム構築を促すように、医療関係者や通訳者とともにMICを発足。今も協働事業として続けられている医療通訳の派遣は、発足時の5言語6拠点から11言語63拠点にまで広がった。「患者さんだった人でMICのメンバーになった人もいる」と笑顔を見せる。183人の通訳者が登録しているが、「言語によってばらつきがある」という悩みも。それでも簡単に合格者を出すわけにはいかない。医療通訳は命に関わることもあるからだ。

 ○…時には病院のソフトボールやフットサルチームで汗を流す。博士課程に在籍する息子は一人暮らし。自宅ではトイプードルのジョシュアくんを息子のように可愛がる。仕事もMICも、根幹にあるのは「人権を守ること」。職場では患者を支えられるソーシャルワーカーの育成、MICでは在宅医療での通訳システムを将来的に見据える。

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